ハラール市場の拡大
2021-03-26 09:00:02

ハラール市場への新たな一歩:日米スタートアップ連携の強化

ハラール市場への新たな一歩



ハラール・エンジェルズ・ネットワークとEDGEof INNOVATIONの提携



ハラール・エンジェルズ・ネットワーク(HAN)は、EDGEof INNOVATION(EI)との提携を発表し、ハラールおよびエシカルな投資を中心に、日本のスタートアップ・エコシステムとの連携を強化することを明らかにしました。この提携の目的は、2025年までに9兆7100億ドルの価値を持つとされるハラール消費者市場へ、世界中の投資家を招き入れることです。これにより、イノベーションと起業家精神の促進にも力を入れていきます。

起業文化の育成



特に注目すべきは、「The Khadija RA Initiative」と呼ばれる、1001人の女性起業家を支援する世界最大級のインキュベーション・アクセラレーションプログラムの設立です。このプログラムを通じて、ハラール市場に特化した起業家の育成を目指しています。日本市場では、EIと連携することで、ハラール消費者市場やイスラム金融において、起業家や投資家を支援し、ハラール・スタートアップ市場のゲートウェイを築くことが狙いです。

特に、ハラール・フィンテック、ハラール・フードテック、ハラール・ツーリズム、エシカル・ファイナンス、フューチャー・テクノロジーといった分野を中心に、日本のエコシステムとの連携を強化し、国際的な展開を目指しています。さらに、新型コロナウイルス感染症が終息した後に予定されている「ハラール&エシカル投資サミット」では、これらの分野への投資を呼びかける機会を設ける予定です。

提携の意義



EDGEof INNOVATIONのCEOである小田嶋太輔氏は、今回の提携によって日本のスタートアップがハラール消費者市場に適合したサービスを開発し、新たなビジネスチャンスを得ることを期待しています。彼は「日本はもっとイスラム世界と交流すべきであり、間違った固定観念を払拭することも重要な使命です」と述べました。

一方、ハラール・エンジェルズ・ネットワークの創設者であるタウシフ・マリク博士は、世界中に15億人以上のイスラム教徒が存在し、ハラール産業には多くのビジネスチャンスが潜んでいると説明。彼は、EDGEof INNOVATIONが日本市場にとって適切なパートナーであると強調しました。日本の先進的な金融、物流、製造、ITの能力を活かし、ハラールおよびエシカルな分野でのスタートアップ活動を促進することが期待されています。

提携の具体例



HANは、さまざまな機関とも提携を行っており、それぞれの機関が持つ専門性を活かしながら、ハラール市場の拡大を目指しています。具体的な提携先には、フィンテック企業のDelioや、インドのハラール認証を取得するHalal Board India、アフリカ市場の開拓を目指すSSC Capitalなど、多岐にわたる機関が含まれます。これにより、ハラール産業における国際的なネットワークの構築が期待されています。

まとめ



ハラール・エンジェルズ・ネットワークとEDGEof INNOVATIONの提携は、日本のスタートアップにとって、ハラール市場への足がかりとなることが期待されています。多様な分野での支援が展開される中、日本の企業が新たな市場を開拓する姿勢に注目したいところです。今後のベンチャー投資における新たな展開に期待が寄せられています。

会社情報

会社名
合同会社エッジオブイノベーション
住所
東京都渋谷区神南1-11-3
電話番号

トピックス(経済)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。