NECがコロンビアにおける緊急地震速報システム導入を推進
2024年12月、NECはコロンビア共和国での緊急地震速報システム導入を目指し、総務省から委託を受けました。この取り組みは、「ICTを活用した早期地震検知・解析技術の導入」に関する調査で、2025年の初めから行われます。具体的には、コロンビア国内において関係省庁とのヒアリングや地震データの検証、ワークショップを通じて地震速報システムの有効性や実現可能性を探ります。
コロンビアは南米の太平洋岸に位置し、特にアンデス山脈の影響を受けて地震のリスクが高い国です。ボゴタやメデジンなど大都市は過去のデータからも震源地に近いことが判明しており、そのため地震対策は喫緊の課題となっています。日本で運用されている緊急地震速報システムの導入は、コロンビアの専門家たちにも期待されており、有用性が認識されています。
NECはこれまでに、緊急地震速報や津波警報を発信可能なシステムを数多く構築してきた実績があります。これにより、地震発生時に迅速な対応が可能となり、結果的に多くの人命を救うことができると考えられています。今回の取り組みにより、コロンビアでの地震リスクを軽減し、両国の技術協力を進めることが期待されているのです。
調査の内容と目的
本調査では、コロンビア鉱山エネルギー省の地質局と協力し、地震発生時における情報発表のタイムラグやその改善方法を探求します。特に、データ品質に関わる地震計の設置場所や工事方法、使用機材の選定についても検討が行われます。これにより、日本の最先端技術を駆使したシステムの導入が促進されればと考えています。
また、NECはこのプロジェクトを契機に、コロンビア国政府との関係構築を強化し、日本とコロンビアの相互協力を推進する役割を担うことも目指しています。今日、地震に対する備えはますます重要になっており、この取り組みを通じて日本のICT技術が標準化されることも期待されています。
最後に、本プロジェクトによってコロンビアのみならず、中南米各国への日本企業の市場参入が促進され、経済的な裨益が生まれることが強く望まれています。