新たなファッション体験を生み出す先端技術
2018年4月、北九州市で行われた『TGC 北九州2018』にて、ファッションイベントの枠を越えた先端技術の実証実験が実施されました。この試みは、AI、4K映像、360度VRなどを融合させ、観客に新しい体験を提供することを目的としています。
TGCという大舞台
東京ガールズコレクション(TGC)は、2005年から始まった大規模なファッションショーで、国内外で数多くのイベントを展開しています。このTGCが持つ影響力を活用し、普段は体験が難しい最新の技術を身近に感じられるようにとの思いから、今回の実証実験が実施されました。
実証実験の目的と背景
「日本のリアルクローズを世界へ」というテーマのもと、TGCでは常に新しい購買スタイルやサービスの提案を行ってきました。特に、AIやVR、4K映像は一般的にはまだ身近でない技術であるため、これを駆使して新たな価値を創造する試みが求められていたのです。
実証実験の内容
1. 高画質VR映像のライブ配信
4K360°VR映像を、AIや映像圧縮の技術を駆使して配信する実験が行われました。通常、大容量の映像データは専門的な機材が必要ですが、一般的に入手可能な機材を使い、低コストで実現可能であることを証明しました。この技術により、視聴者はデバイスや通信環境に関わらず、高画質の映像を楽しむことができることが実証されたのです。
2. AIによるリアルタイム処理
また、AI技術を活用して、リアルタイムでモデルの認識や情報表示を行い、SNSへの配信も行いました。これにより、視聴者はファッションアイテムやモデルに関する情報をリアルタイムで受け取ることができました。AIによる映像加工により、肖像権の保護も同時に実現しました。
3. 参加型イベント体験の構築
360°VRカメラを使用し、リアルタイムでのライブ配信を試みました。視聴者は自分の見たい角度からショーを観ることができ、まるで会場にいるかのような体験が可能となりました。これにより、遠隔地にいる視聴者でも、ショーの雰囲気を感じることができる新たな視聴体験が提供されました。
使われた機材と仕様
今回の実証実験では、4K映像をリアルタイムで処理・配信できるハードウェアが活用されました。具体的には、Insta360 Proというカメラを使用し、高解像度で映像をキャプチャしました。そして、AI処理を行うためのサーバーも設置され、一般的な環境での実用可能性が求められました。
総括と未来への展望
2020年の東京オリンピックを控え、新しいメディアやコンテンツの提供が期待されています。この実証実験により、一般的に利用可能な機器を使って先端技術を搭載した新しい体験が可能であることが示されました。今後、さらにこの技術が進化し、様々なシーンでの活用が期待されています。
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