新たな土偶の世界へ
2025年6月12日、待望の続編『世界の土偶を読む――コスチェンキの精霊はなぜ30000年前のユーラシアの森で捕縛されたのか?』が晶文社から発売される。この本は、2021年にサントリー学芸賞を受賞した著作『土偶を読む』の流れを受け継ぎ、古代の神秘的なフィギュアである土偶に関する更なる探求を行っている。
前作では、土偶が植物を模した精霊像であることが述べられ、これまで謎とされていた形態の意味が考察された。しかし、その解明には留まらず、世界中に存在する古代フィギュアの真実を照らし出すための新たな視点が提供される。
縄文土偶から世界の土偶へ
本書では、縄文土偶の解読技術を基に、新石器時代のフィギュアや旧石器時代の謎の姿に迫る。不思議な形状のフィギュアが何を意味しているのか、その背景にある文化と神話が詳しく探求されている。著者の竹倉史人氏は、「人類史上の大発見」として、これらのフィギュアの意義を論じており、新しい視点から古代文化の理解が進むことを目指している。
本書の構成
『世界の土偶を読む』は、各章を通じて神話と人類史を辿る旅を提供している。
- - 序章では、神話的観点からの人類史が探求される。
- - 第1章では、人体を獲得する植物について考察。
- - 第2章では、アニミズムや人間の概念に触れ、宇宙を構成する存在について考察。
- - さらに、第3章では、炭水化物の精霊と種子の関係に迫る。
- - 初めて読まれる土偶に関する理論が定式化される第4章が重要な位置を占めている。
著者プロフィール
竹倉史人氏は人類学者であり、専門的な研究だけでなく、一般向けの講演や執筆活動も行っている。武蔵野大学の客員教授として、そして独立した研究者として、多くの研究成果を発表してきた。著書には前作『土偶を読む』のほかにも、縄文土偶に関連する数多くの作品がある。特に彼は、普遍的な心性を探求するため、多様な神話や儀礼を研究してきた。
本書の購入について
『世界の土偶を読む』は、定価2420円で販売される。530ページのボリュームで、詳細かつ豊富な内容が詰まった本書は、土偶に興味がある人々だけでなく、古代文化や人類の歴史に興味を持つすべての読者に推奨される。ぜひ手に取って、古代の神秘に触れてみてほしい。
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