自動運転の未来を拓くQNX OSとNVIDIA DRIVE AGX Thorの連携
2025年8月27日、カナダのウォータールーに本社を置くBlackBerry Limitedの事業部門であるQNXが、自社の最新オペレーティングシステム「QNX® OS for Safety 8」が新たにリリースされた「NVIDIA DRIVE AGX Thor」開発キットに採用されたことを発表しました。これは、自動運転車の未来を切り開く次世代プラットフォームであり、自動運転技術の開発を加速させる重要なステップとなります。
自動運転のための革新的プラットフォーム
「NVIDIA DRIVE AGX Thor」は、最先端のAI性能と安全機能、さらに高い拡張性を特徴としています。このハードウェアには、生成AI向けのFP4で最大2,000パフォーマンスと1,000 INT8 TFLOPSを実現するNVIDIA AGX Thor SoCが搭載されています。また、NVIDIAのDriveOSは、車載グレードの機能安全を考慮して設計されており、安全性を重視した開発が可能です。
AADによる自動運転システムの設計・テスト・デプロイを実現し、ハードウェアの導入にあたり、開発者は早期から生産に至るまでの全段階でサポートを受けられます。これにより、安全でインテリジェントな自動運転システムを市場に出すための信頼できる基盤が提供されます。
ISO基準の認証を取得したQNX OS
DriveOSスタックには、自動車業界の厳格な機能安全基準「ISO 26262 ASIL-D」と「ISO 21434」の事前認証を取得したQNX® OS for Safetyが含まれています。これにより、開発者は安全かつセキュリティを重視したシステムの構築を念頭に置いたアプローチが可能となります。
QNXの最高執行責任者John Wallは、「自動車業界がますますソフトウェア中心に変わっていく中で、開発者は複雑さと安全性の両方に対応する必要がある」と語り、新たなプラットフォームでの挑戦に対する期待を寄せています。
自動車業界におけるQNXの信頼
QNXは、トヨタ、ホンダ、BMWなどの名だたる自動車メーカーから、未来のソフトウェア基盤として選ばれています。その技術は、デジタルコックピットや先進運転者支援システム(ADAS)から、境界管理といった広範囲な設計にいたるまで、自動車産業のさまざまなニーズを満たすものです。これにより、自動車メーカーは迅速かつ低コストでイノベーションを市場に投入できます。
QNXとBlackBerryの役割
BlackBerryは企業や政府機関向けにインテリジェントなソフトウェアを提供しており、自動運転車に関しても高性能な基盤ソフトウェアが特徴です。このソフトウェアにより、大手自動車メーカーは革新的なアプリケーションの開発や、新たな収益源の創出といった目的に対しても対応できるという大きな利点があります。
QNXに関する詳細や最新情報は、QNXの公式サイトやSNSで確認できます。自動運転技術の未来に向けたこの取り組みが、どのようにして私たちの交通を変えるのか、今後の展開に注目が集まります。