朝吹真理子の新作短篇小説『閉じた目』の登場
小説家の朝吹真理子が贈る新作短篇小説『閉じた目』が、特別な形で発売されることに。2026年8月26日(水)に新潮社からリリースされるこの作品は、なんと300冊限定で、著者の直筆シリアルナンバーが付与される貴重な一冊となります。発売に先駆けて、7月17日(金)11時より新潮ショップで先行予約が開始されるので、興味のある方はお見逃しなく。
この『閉じた目』は、岡山市内を訪ねた古物商の可子が主人公です。彼女は不思議な運命に導かれ、長持の中で眠る子供に出会います。その出来事は、権威に従う人々に対する怒りや、酩酊の夜に思い起こされる過去の空襲や農民一揆といった歴史的背景とも絡み合い、声となって可子に語りかけます。つまり、この小説は、多くの声を頼りにして生まれたものなのです。
朝吹真理子自身がコメントで語っているように「声」を聴くことで、小説が形成され、最終的に「閉じた目」という作品が仕上がりました。特に装幀には思い入れが強く、友人のおばあちゃんの家にあった謡曲本をヒントにしたデザインが採用されています。このような装幀の選定は、彼女の小説への深い愛情と理解を示しています。
また、装幀には仁木順平さんが関わり、和綴本として全頁が袋綴じで仕上がっています。この特別版の本文は、14Q39字×15行という組版で、シンプルながらも洗練された美しさを持っています。表紙は人間の皮膚を巧みに再現した色合いの紙で仕上げられており、触れるだけで感覚が豊かになります。
そして、驚くべきことに、英訳版『Eyes Closed』も竹森ジニーさんによって併録されているため、英語を話す読者にも楽しんでいただける構成となっています。このことは、朝吹真理子の作品をより多くの人々に届けるための取り組みの一環と言えるでしょう。
この本は『岡山芸術交流2025 青豆の公園』の公式カタログとしても位置づけられており、文芸とアートが交錯する作品に仕上がっています。1人1冊の制限が設けられているため、予約の際は迅速さが求められることにも注意が必要です。限定数に達した時点で販売終了となるため、早めの行動が吉と言えるでしょう。
同作の価格は、税別で3,520円に設定されています。発売日以降、順次発送される予定です。
朝吹真理子は1984年に東京で生まれ、2009年にデビューを果たしました。彼女は多くの受賞歴を持ち、特に2011年に獲得した芥川賞で広く知られています。これまでに『TIMELESS』やエッセイ集『抽斗のなかの海』など、多岐にわたる作品を発表しており、日本文学界で確固たる地位を築いてきました。
この特別な一冊『閉じた目』は、著者の独自の視点から見た人間の深淵な部分を探求し、格が下がることへの恐れや人間性に迫ります。まさに時代を超えて語りかける作品です。気になる方は、ぜひ新潮ショップでの先行予約をお忘れなく!
これからも、多様な声を聴き取りながら、朝吹真理子が新たな物語を紡ぎ出すことに期待が集まります。