タジマとCoatsが締結したパートナーシップの背景
近年のアパレル業界では、サステナビリティがますます重視されており、企業はサプライチェーンの透明性を求められています。特にEUではDigital Product Passport(DPP)の導入など、製品に関する情報管理が強化される流れが進んでいます。このような変化を受け、リサイクル原料を用いた刺繍糸や高機能素材の採用が進む一方、糸の種類や特性も多様化しているため、刺繍品質を安定的に保つことが求められるようになりました。
タジマ工業の技術
タジマ工業株式会社の最上位モデルである「TMEZシリーズ」は、独自のi-TM(Intelligent Thread Management)およびDCP(Digitally Controlled Presser Foot)といった先進的な技術を搭載しています。これにより、素材や糸の状態をリアルタイムで判断し、最適な上糸張力を自動で調整。さらに、生地の状態に応じた布押えの制御によって、多様な素材に対応した安定した刺繍品質が実現されています。
Coatsの取り組み
一方のCoatsは、環境に配慮した刺繍糸の開発を進めており、リサイクル原料を使用した製品も多く手がけています。今回の提携では、Coatsが持つグローバルな知見とタジマの技術を融合させることで、変化する市場ニーズに応える高品質な刺繍ソリューションの開発を目指しています。
戦略的パートナーシップの意義
このたびのパートナーシップが締結された背景には、両社が持つ技術や市場の理解に基づく協力の重要性があります。共同開発や技術交流、人材育成、ブランドやメーカーへの提案活動を通じて、新たな価値を創出し、刺繍業界における持続可能な発展を推進することが目的です。
関係者のコメント
タジマ工業の代表取締役社長、兒島成俊氏は「Coats社とのパートナーシップを通じて、互いの技術や知見を活かし、刺繍業界のさらなる発展に貢献できることを大変嬉しく思っています。今後もお客様に新たな価値を提供できるよう、協力を深めてまいります」とコメント。
さらに、Coats Groupの商業責任者であるAdrian Elliott氏も「タジマとのパートナーシップにより、デザインから生産まで顧客をサポートする独自の価値を提供していくことができます」と述べています。
Coats Groupについて
Coatsはアパレルおよびフットウェア業界向けの素材・部材・ソフトウェアソリューションを提供する、世界的なメーカーです。250年以上の経験を持ち、イノベーションや持続可能性に取り組みながら、製品の品質や生産効率の向上を図っています。ロンドン証券取引所に上場しているFTSE 250指数の構成企業でもあり、017年には15億米ドルの売上高を計上しています。
タジマ工業について
1944年に設立されたタジマ工業は、刺繍機の老舗メーカーとして、刺繍の美しさを追求。独自のAI技術を駆使し、多様化するニーズに応えるべく、ハードウェア・ソフトウェア両面から刺繍ビジネスを変革しています。質の高い刺繍技術は数多くのデザイナーから支持されており、欧州のラグジュアリーブランドからも多く採用されています。
この新しいパートナーシップを通じて、刺繍業界の発展と持続可能性に寄与する取り組みに期待が集まっています。