美里町での標準仕様対応システムの本格稼働
2023年1月14日、埼玉県美里町において、株式会社TKCが開発した自治体システム標準仕様対応の基幹業務システム『TASKクラウドサービス』が本格的に稼働を始めました。これは同社のシステムが美里町で本格運用されることを意味し、デジタル行政への大きな第一歩です。
系統的な全体像
美里町の町長、原田信次氏のもとで導入が進められたこのシステムは、国のデジタル庁が推進する「ガバメントクラウド先行事業」にも参加。2022年に行政業務をガバメントクラウドに移行した過去がありますが、今回のシステム移行はその次のステップとして位置付けられています。
TKCにとって、この稼働は栃木県真岡市に続く二例目であり、さらなる成果の蓄積が期待されます。
目指すべき方向性
美里町の新システム『TASKクラウド』は、以下のポイントに基づいて設計されており、特にデジタル化を促進しています。
- - 標準仕様への準拠: システムが国内規格に従って運用されることで、他の自治体との共通性が増し、効率的な運用が期待されます。
- - 業務プロセスの最適化: 導入に際して、業務プロセスを再評価し、効率的に運用されるように工夫されています。
- - 安定運用とBCP対策: 継続的なサービス提供を可能にするため、安定構造が採用されており、非常時にも対応できる体制を整えています。
行政DXの実現
TKCは「スマート行政DX」をキーワードに、基幹業務システムの標準化のみならず、行政手続きや内部業務のデジタル化を一貫して進めていきます。この取り組みが、住民にとっても利点をもたらすことを期待しています。
特に、デジタル技術によって行政と住民の接点がより密接に、効率的になることが見込まれています。将来的には、すべての顧客自治体が2030年頃までに標準仕様に準拠したシステムを運用できるようにする目標があります。
今後の展開
TKCは美里町と真岡市での経験をもとに、システムの標準化と改良を進め、その他の自治体でも同様のシステムの移行を計画しています。今年の7月以降、残りの161団体へのスムーズな切り替えを目指して、検討している最中です。また、標準化のプロセスがDXの最終目的ではない点も強調されており、さらに高機能なシステムの提供が求められています。
このように、埼玉県美里町での新システム稼働は、未来の行政デジタル化に向けた大きな一歩であり、住民の福祉向上に貢献することが期待されています。行政の効率化と利便性向上を目指し、今後の展開に注目が集まります。