日本電子、新型断面試料作製装置を販売開始
日本電子株式会社(JEOL Ltd.)は、最新の断面試料作製装置である「クロスセクションポリッシャ(TM) IB-19540CP」と「冷却クロスセクションポリッシャ(TM) IB-19550CCP」の販売を2024年9月4日から開始します。この新しい装置は、電子顕微鏡に用いるための前処理としての機能を強化しており、多様な材料の加工に対応しています。
幅広い用途に対応
IB-19540CPとIB-19550CCPの設計は、電子部品やセラミックス、ライフサイエンス分野、金属や電池、高分子など、幅広い業界での使用を想定しています。特に、脆い材料や複合素材に対しても、機械的な歪みを最小限に抑えた高品質な断面を容易に作成することができます。この技術は、2003年の発売以来、2,000台以上の販売実績を誇り、前処理に不可欠な装置として評価されています。
新機能の紹介
新GUIとIoT化
新型断面試料作製装置には、新たなGUI(グラフィカルユーザーインターフェース)が採用されており、操作がより直感的に行えるよう進化しています。加工条件をフローチャートに従って設定できるため、初めて使う方でも簡単に操作が可能です。また、プリセット機能が搭載されており、特定の試料に最適な加工条件を保存・呼び出すことができます。さらに、ネットワーク接続により、遠隔地からでも複数の装置の加工状況を操作・確認できます。
ハイスループットイオンソース
新たに標準搭載されたハイスループットイオンソースは、イオンビームの電流密度を向上させるために電極の最適化と高加速電圧化を実施しました。この結果、標準の断面ミリングレートは1,200μm/hに達し、加工時間が大幅に短縮されます。これにより、効率的に作業を進めることが可能となります。
ハイスループット冷却システム
冷却システムも改良され、冷却から常温復帰までのプロセスが完全自動化されました。これにより、待機時間が削減され、作業全体の効率が向上します。冷却の保持時間や試料冷却温度も安定して管理できるため、より確実な加工が実現します。
販売価格と台数
新型装置の本体価格は税込で14,630,000円からとなっており、年間で180台の販売を見込んでいます。先進的な技術と利便性を兼ね備えたこれらの装置は、業界の新たなスタンダードとなることが期待されています。
会社概要
日本電子株式会社は1949年に設立され、東京都昭島市に本社を構えています。科学計測機器や電子光学機器の製造・販売を手掛け、技術革新と品質向上に努めてきました。公式ウェブサイトでは更なる情報が提供されています。
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