癒やしの庭空間
2024-07-05 16:44:13

風致地区の平屋で実現した、緑と光が織りなす癒やしの庭空間

都市に緑をもたらす「風致地区」の平屋住宅



都会の一角に、自然豊かな風景が広がる場所をご存知でしょうか?
国土交通省では、都市の景観を守るため、水や緑など自然要素が豊富な地域を「風致地区」と定めています。この地区では、建築物の建設に際し、地方公共団体からの許可が必要となるため、都市の環境保護と美しい景観の維持に貢献しています。

今回ご紹介するのは、そんな風致地区に建てられた、積水ハウスの平屋住宅です。

緑と調和した“カッコいい”外構



この住宅のオーナーであるF様は、坂の中腹に位置する、空が抜けるような広々とした土地を購入しました。
風致地区の指定を受けていたため、敷地全体の20%に植栽を施す必要がありましたが、F様は、この制約をプラスに捉え、緑と調和したスタイリッシュな外構を実現したいと考えていました。

水平ラインと有機的な植栽の融合



F様の要望は、車のセキュリティを確保するゲートの設置と、平屋住宅の軒の水平ラインに合わせた“カッコいい外観”にすることでした。
積水ハウス神奈川営業本部の黒川裕氏は、F様の希望を叶えるため、水平ラインを強調する門構えのゲートと、道路側に植栽を配置することで、垂直の有機的なラインを取り入れ、全体の印象を柔らかく仕上げました。

緑と光が織りなす癒やしの庭空間



F様は、庭にも「空が抜けている土地のポテンシャルを活かした空間」を希望していました。
黒川氏は、水平なラインのゲートに合わせて、繊細な樹形の美しいコハウチワカエデとアオダモを選定。
さらに、隣地の駐車場や周囲の生活感を目隠しするため、フェンスで囲い、台形型のテラスを斜めに配置することで、空が抜ける方向に視線を誘導しました。

テラスは、両脇に植栽を設けることで、四方を緑に囲まれた空間を実現。
木漏れ日が差し込む美しい空間は、心地よい光と風を感じられる癒やしの場所に。

庭と室内が一体となる空間デザイン



黒川氏は、庭づくりにおいて「奥行き」を感じさせることを意識し、「室内、テラス、庭」がつながる空間を目指しました。
室内の窓から見えるパノラマの景色を活かしつつ、立体的に楽しめるよう、庭と室内の高低差を調整。
タイルテラスの高さを2段階に分けることで、室内から庭がより近く感じられる空間を実現しました。

四季折々の変化を楽しめる植栽



空間の質感を向上させるため、在来種を中心とした植栽を取り入れました。
高木、中木、低木をバランスよく配置することで、葉の色や形の違いによる変化を楽しめるだけでなく、春の新緑、秋の紅葉など、四季折々の美しい景色を堪能できます。

緑がもたらす豊かさと喜び



風致地区の規制により、敷地の20%を緑化する必要があったことから、多くの緑を取り入れたF様の庭。
当初、植物にあまり興味がなかったというご主人も、今では庭の手入れを楽しむまでになったそうです。

黒川氏は、「作り手は“モノそのもの”ではなく、そのモノから得られる“コト”をデザインしなければならない」という信念のもと、見た目の美しさだけでなく、空間や時間をデザインすることで、お客様に豊かな暮らしを提供したいと考えています。

F様の庭は、緑がもたらす癒しや豊かさを実感できる空間として、これからも家族にとってかけがえのない場所であり続けるでしょう。


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