上勝町と三菱地所が受賞した「Xtrepreneur AWARD 2024」
近年、持続可能な社会を目指す動きが世界中で高まっています。その中で、徳島県上勝町と三菱地所株式会社が協力して行っている「reRise(リライズ)」プロジェクトが注目を集めています。このプロジェクトは、資源循環と生ごみのアップサイクルを通じて、環境保護と経済活動を両立させた取り組みとして、Forbes JAPANが主催する「Xtrepreneur AWARD 2024」のローカルインパクト部門で受賞しました。
上勝町のサステナビリティ
上勝町は、約1360人の人口を抱え、高齢化率が53%を超える地方の町です。この町は2003年に、日本の自治体として初めて「ゼロウェイスト宣言」を行い、ごみの43分別によってリサイクル率を80%以上に達成しました。
しかし、リサイクルできない20%のごみが残る課題も抱えています。そのため、上勝町は新たにゼロ・ウェイストの活動拠点「上勝町ゼロ・ウェイストセンター」を設立し、地域住民と訪問者にサステナビリティの重要性を訴えています。また、世界初のゼロ・ウェイストアクションホテル「HOTEL WHY」も誕生し、サステナビリティを学び体験する場を提供しています。地域の活性化を通じて、人々に持続可能な未来について考えさせる町となっています。
受賞プロジェクトの内容
今回、「reRise」プロジェクトは、三菱地所が手掛ける丸の内エリアの再開発と連携しながら、サステナブルなまちづくりを進めています。具体的には、常盤橋タワーに設置された資源循環システムを用いて、出た生ごみを液肥化し、その液肥を近隣農地で使用して農作物を育てるサーキュラーエコノミーを推進しています。収穫された農作物は、常盤橋タワーや社員食堂で提供され、循環型の生産と消費が実現されています。
サステナビリティ研修の見どころ
受賞を契機に実施されるサステナビリティ研修は、参加者が実際に上勝町での体験を通じてサステナビリティについて学ぶアクティブラーニング型です。研修ではゴミの解体・分別作業や地方版ライドシェアの実践、さらに高齢者が行う葉っぱビジネスの体験を通じて、多角的な視点からサステナビリティを考える機会が提供されます。
研修スケジュール例
1. 事前アンケート
2. 事前研修(1日)
3. 上勝での研修(1泊2日または2泊3日)
4. 事後研修(1日)
5. 事後アンケート
研修内容には、実際にゴミを分別し、ニオイがしないゴミ処理場を訪れる体験や、地域の移動課題に直面する機会が含まれます。
株式会社スペックの思い
株式会社スペックの代表、田中達也氏は「上勝町の取り組みが評価されて嬉しい。これは“勇気ある行動”がもたらした未来への“問い”である」と語っています。小さな町が生んだこのプロジェクトは、都市生活でも持続可能な社会を実現できる可能性を示すものです。
田中氏は、上勝町のサステナビリティの取り組みを通じて、都市と地方が連携し、より持続可能な未来に向けて歩みを進めることを強く希望しています。このプロジェクトは、未来の社会において“問い”を投げかけ、あらゆる人が持続可能性に対する理解を深める一助となることでしょう。
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会社概要
株式会社スペックは、1980年に設立され、バイオサイエンス検査・サステナブルソリューションの提供、クラフトビール製造・観光業に取り組んでいます。特に上勝町における地域創生支援を通じて、地方の活性化にも貢献しています。