メカトラックス、LTE搭載の「MicroCat.1」を発表
福岡市に本社を置くメカトラックス株式会社は、新製品「MicroCat.1」のプレリリースを発表しました。このマイコンボードは、2025年12月12日から公式オンラインストアで販売を開始し、展示会「EdgeTech+2025」での好評を受けての登場です。
MicroCat.1の特長
「MicroCat.1」は、Raspberry Pi Pico2の上位モデルであるRP2350Bを基にし、LTE通信モジュールを搭載したIoT向けマイコンボードです。この製品は、LTE通信の容易さやプログラミングリソースの強化を通じ、IoT機器の開発に新たな可能性を提供します。
1. MicroPython実行環境の標準搭載
このボードには、世界中のユーザーが利用できる豊富なソースコードやサンプルが含まれているMicroPythonが標準でインストールされています。特に、LTE通信に必要なPPPプロトコルスタックが初めから搭載されており、ネットワークプログラミングが簡単に行える点も魅力です。
2. 安定した省電力通信
「MicroCat.1」は、SIM7672JPという省電力LTE Cat.1 bis通信モジュールを搭載しており、最大10Mbpsの下り速度と最大5Mbpsの上り速度をサポートしています。これにより、効率的で持続可能な通信が可能になります。
3. Raspberry Pi Picoとの互換性
このマイコンボードは、Raspberry Pi Picoシリーズと同じピン配置を採用しているため、既存の機能拡張基板と簡単に組み合わせることができます。これにより、プロトタイピングがよりシームレスに行えるようになっています。また、内蔵RAMは520kB、外部に8MBを搭載し、ROMも16MBに増設されているため、通信機能を追加した際もスムーズに動作します。
展示会でのデモ
11月に開催された展示会「EdgeTech+2025」では、「MicroCat.1」にカメラと温湿度センサーを接続したデモも実施されました。このデモでは、撮影した画像や計測したデータをクラウドへ送信し、リアルタイムでモニタリングが可能なことを示しました。
製品情報
価格と販売情報
- - 製品名: MicroCat.1
- - MCU: RP2350B
- - RAM: 520kB(内蔵)+ 8MB(拡張)
- - ROM: 16MB
- - LTEモジュール: SIM7672JP(オンボードアンテナ)
- - 通信規格: LTE Cat.1 bis
- - インターフェース: GPIOコネクタ(Raspberry Pi Pico 2互換)、SIMスロット(nanoSIM)、USB Type-C
販売情報
プレリリース版は、製品版へのフィードバックを得るために販売されます。購入を希望する方は、フィードバックの協力が求められ、今後の製品版に若干の仕様変更が生じる可能性があることを留意してください。
メカトラックス株式会社について
メカトラックスは2005年に設立され、主にハードウエアの開発や製造を行ってきました。電子回路やソフトウェア、センサー技術に強みを持ち、多岐にわたる業務を手掛けています。特にラズベリーパイを活用した製品開発において、高い評価を得ており、国内初のDesign Partnerにも認定されています。この実績を背景に、今後も新技術の導入や製品展開が期待されています。