アイシン高丘がバイオ燃料「Bio-M-Coke」の実証実験を開始

アイシン高丘が取り組むバイオ燃料の未来

愛知県豊田市に本社を構えるアイシン高丘株式会社は、持続可能なエネルギーを駆使した新たな試みを始めました。その名も「Bio-M-Coke」。このバイオ燃料は、アブラヤシから生成されるパーム油の精製過程で生じるヤシ殻を原料にしており、実証実験が今日からスタートしました。

協業企業との連携

アイシン高丘は、株式会社豊田自動織機、株式会社IJTT、日産自動車株式会社など、計10社と力を合わせて「Bio-M-Coke」の実証実験を進めています。これにより、生産ラインでの実運用を試み、2025年度には更なる拡大を図る計画です。実証実験は順調に進行中で、2025年の秋には販売を開始する見込みです。

環境への配慮

「Bio-M-Coke」は燃焼時にCO2を排出しますが、原料となるアブラヤシが成長する際にCO2を吸収するため、結果的にカーボンニュートラルな燃料であると評価されています。この取り組みは、鋳造業界が直面する課題、特にCO2の排出量削減に向けて一歩を踏み出すものです。アイシン高丘は、持続可能性と環境保護をキーワードにして、社会全体の環境負荷を低減することを目指しています。

実証実験の成果

アイシン高丘は自社の生産ラインにおいて、石炭コークスをバイオ燃料「Bio-M-Coke」で完全に置換可能であるとの評価を得ています。この実証実験はアイシン高丘株式会社の本社工場および吉良工場で行われ、設備状態、溶湯温度、溶湯成分いずれも通常と変わらない安定した操業が確認されています。

国際展開

更に、アイシン高丘は2024年8月にインドネシアに現地法人「ATP BIO INDONESIA」を設立する予定で、具体的な生産準備を進行中です。これにより、国内だけでなく国際的にもバイオ燃料の生産を促進し、持続可能なエネルギーの普及を図っていく所存です。実際に現地での取り組みが進む中、環境負荷低減に寄与できることでしょう。