新たなリサイクルの時代
サントリーグループは、横浜市の「みなとみらい21地区」で、ペットボトルを対象にした「ボトルtoボトル」水平リサイクルへの取り組みを本格化させます。この試みは、昨年1月にスタートさせた実証実験を経て、2023年1月29日から正式に運用されることとなりました。
詳細な仕組み
「ボトルtoボトル」とは、使用済みペットボトルを新しいペットボトルに生まれ変わらせるリサイクル方法です。この取り組みは、サントリーグループ、横浜市、および「一般社団法人横浜みなとみらい21」による共同プロジェクトであり、地域内の23の施設と連携して進められます。これにより、地元の資源循環が強化され、より持続可能な社会づくりを目指します。
目指す方向性
サントリーは創業以来、持続可能な社会の実現を使命として掲げ、「人と自然と響きあう豊かな生活文化の創造」と「人間の生命(いのち)の輝き」を目指しています。特に2030年までには全てのペットボトルを「100%サステナブル化」することを目標にしています。リサイクルを通じて、環境への配慮を深めているのです。
実証実験の結果と改善策
昨年の実証実験では、ペットボトルの回収効率は確認できたものの、飲み残しのあるペットボトルの混入が確認されました。このような課題を克服するため、サントリーは地区の住民や訪問者に対し、ペットボトルを適切に分別するよう啓発活動を行います。具体的には、ポスターやデジタルサイネージを使って、「飲みきる」、「キャップとラベルを外す」、「各リサイクルボックスに入れる」といった分別の重要性を強調します。
テクノロジーと持続可能性
サントリーは、ペットボトルリサイクルの先駆者ともいえる存在で、2012年には国内清涼飲料業界で初めてリサイクル素材100%のペットボトルを導入しました。このおかげで、CO2排出量を低減する新技術の開発にも成功し、業界内で注目を集めています。さらに、2019年には「プラスチック基本方針」を策定し、2030年までに化石由来製品の使用をゼロにするという野心的な目標を掲げています。
今後の展望
サントリーは、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを続けることで、地域社会との結びつきを強化し、地方経済にも貢献することを目指します。リサイクル活動を通じて、ペットボトルの100%サステナブル化を進めていく考えです。
この「ボトルtoボトル」プロジェクトは、環境保護への新たな一歩を踏み出すものであり、地域の人々が一緒に参加し、協力して持続可能な未来を作り出すことの重要性を訴えています。サントリーのこうした取り組みは、他企業や地域にも良い影響を及ぼし、広がりをみせることが期待されています。
関連情報
詳しい取り組みについては、サントリーの公式ウェブサイトにてご確認ください。
https://www.suntory.co.jp/company/csr/env_circular/recycle/