いい夫婦の日に見る、日本の夫婦関係満足度の現状
11月22日は「いい夫婦の日」。この日を前に、アンファー株式会社が実施した調査結果が注目を浴びています。全国の既婚者2,250名に対して行われたこの調査では、夫婦関係に関する満足度が調査され、その結果が「都道府県別夫婦関係満足度ランキング」として発表されました。
調査結果の概要
調査に参加した既婚者のうち、夫婦関係に全体として満足していると答えたのは24.7%、まあ満足していると答えたのは50.4%でした。これらを合算すると、75%の人が何らかの形で満足しているとの結果が得られました。一方、満足していないと感じている人は全体の約25%を占めています。
ランキングで最も高い満足度を示したのは東京都で、満足度は86.8%に達しました。続いて埼玉県が85.4%で続き、首都圏の夫婦関係が非常に良好であることが示されています。反対に、満足度が最も低かったのは栃木県の65.0%でした。これは都道府県間の満足度の格差を示唆していると言えるでしょう。
高い夫婦満足度の要因
東京都の夫婦満足度の高さは、年次有給休暇の取得状況に起因する場合があります。調査によると、東京都の約26%の人が年間16日以上の有給休暇を取得しています。これにより、夫婦はより多くの時間を共に過ごすことができる環境にあるのです。
対照的に栃木県ではこの割合が8%と、時間を共有する機会が少なくなってしまう傾向があります。また、出勤日数についても東京都は「21~30日出勤」が約30%に対し、栃木県は約40%と、仕事と家庭のバランスが取りやすい環境という点でも東京都が優位であることが見て取れます。
男女別の満足度
男女別で見ると、男性の夫婦満足度は76.4%、女性は73.9%となり、男性の方が若干高い結果でした。また、年代別では20代が最も高い84%に達し、40代は約70%と最も低い数値でした。子どもの有無で考えると、子どもがいる夫婦の満足度は73%、いない夫婦は82.2%となり、子どもがいない家庭の方が高いことも明らかになりました。
家事・育児の満足度
次に、夫婦間での家事・育児に対する役割分担の満足度についても分析されました。調査によれば、約54%が「まあ満足している」と回答し、男女別の満足度を見ると、男性が約85%、女性は65%と大きな差が出ました。これから分かるのは、家事・育児における女性の負担が女性の満足度を低下させている可能性があるということです。
さらに、都道府県別に見ると家事・育児の役割分担満足度が最も高かったのは埼玉県で、東京都は11位、栃木県は42位となっています。この差も顕著で、地域ごとの満足度の差が浮き彫りとなりました。
妊活に対する取り組み
“妊活”に関する調査も行われ、香川県がパートナーと協力して妊活に取り組めているという点で第1位を獲得しています。続いて徳島県、高知県が上位にランクインし、四国地方が妊活において先進地域であることが明らかになっています。
香川県では「将来の子どもを希望している」との回答が少なく、男性側の妊活に対する意識の高さが伺えます。このように、悪化しつつある男性不妊の問題に対しても意識を高めることが急務とされています。
おわりに
このような調査結果は、日本の夫婦関係の実情を反映していると言えます。「いい夫婦の日」を機に、自分たちの夫婦関係について見つめ直してみることも良いかもしれません。日本中の夫婦が、より良い関係を築けることを願っています。