外国人患者対応を強化する医療通訳サービスの連携が実現
株式会社OPEReとメディフォン株式会社が、外国人患者への医療対応力向上に向けた事業連携を開始した。この連携によって、医療現場の多言語対応の課題を解決し、スムーズな患者とのコミュニケーションを実現する支援が行われる。
連携の背景
近年、日本を訪れる外国人は増加しており、医療機関で外国人患者を受け入れる機会も急増しています。しかし、言語や文化の違いから、医療従事者が外国人患者に適切な説明を行うのは容易ではありません。これにより、医療現場にはコミュニケーションの困難が生じ、医療従事者の業務負担が増加する一方で、患者の安心感も損なわれてしまうという課題が浮き彫りになっています。
連携の目的
このたびのOPEReとメディフォンの連携は、医療通訳サービス「mediPhone」と、患者と医療者間のコミュニケーションを支援するデジタルツール「ポケさぽ」を組み合わせることで、こうした課題を解消することを目的としています。これにより、医療機関における多言語対応の負担を軽減し、日本における医療サービスの質を向上させる環境作りが進められます。
具体的には、メディフォンが提供するテクノロジーを活用し、医療スタッフが外国人患者に対してもっと効果的に情報を提供できる体制が整います。在日外国人や訪日外国人の患者が安心して医療を受けられるよう、両社は強力に協力していく意向です。
担当者の声
メディフォン株式会社の代表取締役である澤田真弓氏は、この連携の重要性を強調し、OPEReの澤田優香社長との出会いを振り返りました。両者の意気投合がこのプロジェクトを生むきっかけとなり、医療現場が抱える多言語課題を一緒に解決することができると考えています。
一方、OPEReの澤田優香社長も、訪日外国人及び在住外国人における医療制度の理解不足が生じる現状を指摘し、特に医療制度や入院の情報においてミスコミュニケーションが問題視されていると述べました。これを解決するために、両者が連携し、医療の質を向上させる取り組みに貢献していく姿勢を示しています。
提供サービス
「ポケさぽ」は、医療者と患者の円滑なコミュニケーションを実現するためのデジタルツールです。患者はQRコードをスキャンするだけで、入院案内や手術説明、退院後の注意点などを受け取ることができ、医療機関での手続きについても分かりやすい形式で情報を受け取れます。このことで、患者は不安を軽減し、医療者は業務を効率化し、より専門的なケアに専念できる環境が整います。
さらに、メディフォンが提供する「mediPhone」は、専門的な医療通訳サービスであり、外国人患者が安心して医療サービスを受けるための重要な役割を果たしています。これにより、多言語による医療サポートの提供が進み、患者と医療者双方にとって実利のあるコミュニケーションを実現することが可能になります。
今後の展望
OPEReとメディフォンの連携は、医療現場だけではなく、地域コミュニティ全体の医療サービスの質向上に寄与することを目指しています。両社は今後も、新たな技術の導入やサービスの精緻化を図り、より多くの外国人患者が安心して医療を受けられるよう努めていく方針です。この連携を契機に、日本における医療サービスの国際化がさらに進展することが期待されます。