高齢者との対話を通じた学びを深める
福岡県にある麻生医療福祉&保育専門学校の福祉心理学科の学生たちが、地元の美野島地区に住む高齢者との対話を通じて、彼らの「生き方」を理解するためのライフヒストリーインタビューを実施しました。この取り組みは、ソーシャルワーク演習の授業の一環として行われ、学生にとって大きな学びの機会となりました。
インタビューの内容
今回のインタビューでは、美野島地区で行われる高齢者のサロン「さつき会」のメンバー6名を対象に、約1時間をかけてそれぞれの人生についてお話を伺いました。「さつき会」には、普段から20名ほどの高齢者が参加しており、月1回の健康体操や勉強会が行われています。学生たちは事前の準備を通じて、インタビュー時の配慮や会話を盛り上げる技巧を学び、高齢者の視点に立つための疑似体験も行いました。
当日のインタビューでは、学生3名と高齢者1名によるグループが作られ、学生たちが思いもよらぬ人生のエピソードや戦争体験に耳を傾け、互いに深い対話が展開されました。同じ出身地を持つ方との共通の話題や、懐かしい経験談に花が咲く場面もあり、参加者全員が非常に濃密な時間を共有しました。インタビュー後、学生たちはその経験を振り返る時間を持ち、学びをさらに深めました。
学生たちの感じたこと
振り返り授業では、参加した学生たちが感じたことや学びを共有しました。「会話の継続は難しいと実感した」「質問の種類によって対話の深さが変わることに気づいた」など、多くの気づきが得られました。また、高齢者との対話を通じて、過去の生き様やその人の内面的な背景を理解することの重要性も再認識されました。さらに、話中で見出されるニーズを敏感に感じ取ることの重要性も浮かび上がってきました。
具体的には、
- - 「したいけどできないこと」
- - 「こうしてほしい」「こうしてほしくない」という思い
これらのニーズの奥には、潜在的な要求が隠れていることを知りました。学生たちは、「紙面の情報だけでは理解が不十分で、実際に対話することでこそ初めて見えてくることが多い」という気づきを得ました。
今後の展望
麻生医療福祉&保育専門学校の学びの一環として、高齢者との対話を通じた自己の成長が重要視されています。今後も地域の方々との交流を深める機会を設けて、相手の気持ちを理解し、寄り添う力を養っていきたいと考えています。この活動を通じて、学生たちは福祉人的資質を磨き、より良い社会の一員として成長していくことでしょう。
麻生医療福祉&保育専門学校は、現場での実践的な教育と高い就職率を誇る福岡の専門学校です。学生たちが地域社会とともに成長する姿は、今後も注目されることでしょう。