「アイゴフェア~アイゴを食べて藻場を守ろう~」開催
三重県津市の県庁食堂で、驚きのイベントが行われます。一般社団法人旅する学校が主催するこのフェアは、2025年3月14日に実施され、私たちの海を守るために必要な施策を「食」で体感する試みとなります。
磯焼け問題とアイゴの役割
近年、海水温の上昇により、日本全国で藻場が減少する「磯焼け」が深刻な問題として浮上しています。これは、海藻を食べる“植食性魚類”によって藻場が荒らされることによるものです。この問題を軽減するため、三重県の農林水産部フードイノベーション課は、植食性魚類の消費拡大を目的とした「食べる環境対策」を進めてきました。
今回のアイゴフェアでは、この取り組みの一環として、アイゴを主材料とした特別なメニューが提供されます。参加者は、アイゴを食べることによって自然環境への意識を高めながら、美味しい食事を楽しむことができます。
イベントの詳細
- - 開催日: 2025年3月14日
- - 場所: 三重県庁食堂
- - メニュー: アイゴとつみれの銀餡仕立て定食
- - 提供予定数: 約100食
- - 協力団体: 三重県、J F鳥羽磯部漁業協同組合、南勢水産㈱、㈱魚国総本社
イベントでは、アイゴの切り身が特別に供され、それは全て三重県鳥羽市の答志島で水揚げされたものです。安心・安全な食材供給のために、J F鳥羽磯部漁業協同組合との連携も強化されています。このイベントは、地域の漁業を支える試みと共に、参加者が環境問題についても考える良い機会となるでしょう。
藻場面積を守ることへの意識
参加者がアイゴを食べることで、どれだけの藻場を守れるのかを示す試算も発表されます。一食につき、約6.6㎡の藻場が守られるといいます。これは、県庁の職員がアイデアを持ち寄り、実際にテープで示すことで視覚的な理解を促進する仕組みも導入。
販売開始からわずか1時間で100食が完売したことは、来場者による環境問題への高い関心が伺えます。「身がふっくらして美味しい」「環境保護に貢献できることが嬉しい」との参加者からの好評の声も寄せられています。
今後のアイゴ料理の展開
今後、3月25日と4月8日にはアイゴを使用したフライも提供される予定です。これらの魅力的なメニューは、県庁食堂という公共の場で誰でも楽しむことができ、気軽に立ち寄ることが奨励されています。イベントの担当者は「多くの方に参加してもらいたい」と語ります。
終わりに
この「アイゴフェア」は、単なる食事を超え、参加者に環境への意識を根付かせる貴重な機会です。美味しいアイゴを楽しみながら、海の未来について考えてみてはいかがでしょうか?