物流現場の未来を変えるAI技術
株式会社JDSCと株式会社ダイフクは、物流業界の完全無人化を目指し、AIエージェントが周囲の状況を理解し、ロボットの動作を自律的に計画・実行するフィジカルAI技術の検証を行いました。この取り組みは、アマゾン ウェブ サービス ジャパンの「フィジカルAI開発支援プログラム」からの支援を受けて進められ、2026年8月31日には成果発表会も開かれました。
自動化の現在と課題
物流の現場では自動化が進んでいますが、入荷から出荷までの各工程には依然として人手による判断が求められています。従来のシステムは事前に登録された対象や動作に依存しているため、品目や作業内容の変更に柔軟に対応することは困難です。このため、未知の対象にも対応可能な自律的なシステムや装置が求められています。JDSCとダイフクは、戦略的なパートナーシップに基づき、マテリアルハンドリングの豊富な知識とAI・データサイエンスを組み合わせ、革新的なマテリアルハンドリングシステムの開発に着手しました。
具体的な取り組み内容
今回のプロジェクトの重点は、人手が必要とされるピッキングと仕分けの自動化です。作業者からの自然言語による指示をAIエージェントが理解し、その内容と周囲の状況を考慮して、ロボットが実行できる作業に分解します。特に、事前登録されていない作業にも対応できることが、大きな特徴です。
この検証においては、AWSの技術支援のもと、AWSのサービスを活用してAIモデルの学習からシミュレーション環境での評価を行いました。その結果、シミュレーション環境でのタスク100回中97回の成功率を記録し、現場の変化に柔軟に順応できるフィジカルAIシステムの実現に向けた前進となりました。
実証の成果と今後の展望
今後の実証実験を進めることで、実際の物流現場における立ち上げ期間の短縮や、品目変更への対応力向上が期待されています。JDSCは、ダイフクとの共同開発をさらに深化させ、得られたシミュレーションの結果を現場へ応用し、フィジカルAIを導入して物流オペレーション全体の高度化を図る方針です。
企業紹介
株式会社ダイフク
1937年に設立されたダイフクは、マテリアルハンドリングのリーディングカンパニーで、全球に展開する産業インフラの合理化を追求してきました。特に人手不足や生産性向上に寄与するマテリアルハンドリングのニーズに応えるため、次世代のシステムを開発し続けています。
株式会社JDSC
JDSCはAIエージェントとデータサイエンスを中心に、日本の産業の変革を目指すテクノロジー企業です。製造業や物流、公共セクターなどに深く関与し、DX・AXによる意思決定の高度化を推進しながら、現実世界の最適化・自律化を実現しています。
発展する物流の現場におけるAI技術の革新は、これからの社会でますます重要なものとなるでしょう。その先進的な取り組みに期待が寄せられています。