アーティスト・倉敷安耶の新しい試み
2024年9月20日(金)から22日(日)の3日間、東京・六本木のクマ財団ギャラリーで、アーティスト倉敷安耶のパフォーマンス『Breast』が開催される。このパフォーマンスは、同ギャラリーで行われる「KUMA selection2024」シリーズの一環として実施され、倉敷自身の過去作を改めて発表する貴重な機会となる。
パフォーマンスの内容
倉敷安耶は、作品『Breast』において「永遠」というテーマを通じて観賞者と深いコミュニケーションを図る。具体的には、湯と水を混ぜ合わせた「永遠」と名付けられたカップを示し、それを来場者に提供する。これにより、観賞者は自らの体を通じて「永遠」を体現することになる。この作品は、母から子への授乳や恋人への愛情表現など、他者との関係性をも象徴しており、深い心理的な意味合いを持つ。
「永遠」という概念は、ただの哲学的なものではなく、実生活の中で感じる愛やつながりとも密接に関連している。倉敷は、このパフォーマンスを通じて、鑑賞者にこのようなテーマを考えてもらいたいと述べている。
来場予約について
本企画では、事前予約が必要で、1枠25分のパフォーマンス中に1名の参加が可能。また参加は無料で、予約は以下のリンクから行うことができる。
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倉敷安耶について
倉敷安耶は、1993年に兵庫県で生まれ現在は東京で活動中の若手アーティストである。彼女は、身体という個別の存在に注目し、他者との関係性を深く探求してきた。2018年に京都造形芸術大学大学院を修了後、2020年に東京藝術大学大学院も修了し、さまざまな展覧会や受賞歴を持つ。彼女の作品は、信仰やケア、ジェンダーなど多岐にわたるテーマを扱うことで知られている。
主な作品には、個展「そこに詩はない。それは詩ではない。」(2021年)や、「腐敗した肉、その下の頭蓋骨をなぞる。」(2023年)等がある。また、倉敷は、過去の作品との対話を大切にしながら新たな創作に取り組んでおり、今回の『Breast』もその一環といえる。
クリエイター支援事業「KUMA selection」
この『Breast』のパフォーマンスは、公益財団法人クマ財団の企画「KUMA selection2024」の一部として開催される。クマ財団は、次世代の若手クリエイターを支援することを目的に、奨学金制度や助成金など様々な自治活動を行っている。特に、25歳以下の学生クリエイターに対する支援は、彼らの成長と活動の発表の場を提供するために重要な役割を果たしている。
この機会に、若手アーティストの新しい試みを目にするために、是非参加してみてはいかがだろうか。倉敷安耶が皆さんを迎える場で、心に残るひとときを体験することができるだろう。