自走式ロープウェイ「Zippar」が国交省の新モビリティ調査に登場

自走式ロープウェイ「Zippar」の未来

福島県南相馬市に本社を構えるZip Infrastructure 株式会社が開発した自走式ロープウェイ「Zippar」が、国土交通省の新モビリティ調査において注目を集めています。この調査は、2025年度に実施されるもので、Zipparが新技術の一環として取り上げられました。

Zip Infrastructure とは

Zip Infrastructureは、2018年に設立され、都市の交通渋滞やバス運転手の不足といった地域の交通課題を解決することを目指して活動しています。代表取締役の須知高匡氏のもと、次世代交通システム「Zippar」の開発に取り組んでおり、現在は福島県南相馬市に拠点を移しています。特に、同社は国際的な視野を持ち、神奈川県横浜市や沖縄県豊見城市との連携協定を結び、「渋滞のない、どこでも駅徒歩5分圏内となる世界」の実現を目指しています。

Zipparの特徴

Zipparは「低コスト・自由設計・自動運転」を特徴とする新しい交通システムです。その外観は従来のモノレールに比べ、コンパクトでありながらも、半分程度の輸送量を実現します。驚くべきは、通常、このようなシステムを1/5のコストと期間で建設可能だという点です。この技術により、バッテリーとモーターを搭載した車両が自走時にはロープを、カーブ部分ではレールを利用して直線的かつスムーズに移動することができます。

具体的には、Zipparは12人乗りのテストモデル車両の走行に成功しており、これからの実用化に向けた期待が高まっています。このシステムの導入により、都市部における交通問題が大幅に緩和されることが予想されます。

調査の内容と影響

今回の国土交通省による調査の内容は非公開ですが、Zip Infrastructureがヒアリングを受けたとのことから、その信頼性や技術の先進性が窺えます。未来の交通システムとしてのZipparの位置付けが、公共交通に与える影響は計り知れません。地域住民の生活がより便利になることはもちろん、観光客にとっても移動がスムーズになることが期待されます。