車いすバスケットボール女子日本代表、ユーフォリアによる新たな技術的アプローチ
車いすバスケットボール女子日本代表チームが、株式会社ユーフォリアの提供する「ONE TAP SPORTS」を公式サプライヤーとして採用しました。この提携は、選手のトレーニング状況やコンディションを的確に把握し、最大限のパフォーマンスを引き出すための新しい試みです。
導入の背景
車いすバスケットボールの選手たちは、月の一定期間を代表活動のために合宿に参加し、残りの時間は各自が所属するチームで活動します。このような活動スタイルは、選手のワークロードやコンディションが一貫して管理されづらいという課題を抱えており、強化プランの推進に至っては不透明さがつきまとっていました。
さらに、パラスポーツ特有の情報管理は複雑で、選手一人ひとりの障がいの内容や程度、病歴、服用中の薬に応じた細やかな配慮が必要です。なかには、選手が1日に何度も体重を測定することで、コンディションの変化を監視する事例も見られ、極めて個別性が高い管理方法が求められています。
ONE TAP SPORTSの導入による課題解決
この度のONE TAP SPORTS導入により、選手は日常的に自身のコンディションやトレーニング内容を入力し、さらにはPolar社のウエアラブルセンサー「Polar H10」の心拍数データを連携することで、客観的なデータをもとにした細やかな管理が可能となります。ユーフォリアが提供するダッシュボードにより、これらのデータは統合的に可視化され、選手とコーチの双方にとって有意義な情報が得られるのです。
主な機能とその効果
このシステムでは、運動負荷を可視化・管理する機能が特に評価されています。Polarデバイスから得られる心拍数や主観的運動強度、さらには急性と慢性のトレーニング負荷比もダッシュボード上で一元管理され、選手の疲労度の把握が可能に。これにより、外傷や障害のリスクを低減しつつ、パフォーマンスの最大化を図ることが期待されます。
さらに、選手自身が日々のデータを振り返ることで、自分の身体をより良く理解し、セルフコーチングが促進されます。また、従来は分散していた情報もダッシュボードに集約されることで、チームの運営効率も高まります。
今後の展望
ユーフォリアは、ただシステムを提供するだけでなく、女子日本代表チームのスタッフや選手と密に連携し、運用サポートを通じてデータ活用が選手のパフォーマンス向上に直結するよう努めていきます。最終的には、選手一人ひとりが心身ともに最高の状態で世界大会に臨むことを目指しています。
結論
この取り組みは、日本のスポーツ界におけるテクノロジーの重要性を再認識させるものであり、選手たちが世界舞台で輝ける意義深い一歩となるでしょう。「ONE TAP SPORTS」を通じて、選手たちの挑戦を支える新しいサポートシステムの可能性に期待が寄せられています。