持続可能な農業の新たな挑戦、脱炭素社会への道を開く取り組み
NTTコミュニケーションズ株式会社(以下、NTT Com)、株式会社バイオマスレジンホールディングス(以下、バイオマスレジンHD)、株式会社パソナグループ(以下、パソナグループ)の3社が、環境保全を目指した新しい取り組みを進めています。このプロジェクトは、持続可能な農業の推進と脱炭素社会の実現を目指し、カーボンオフセットの概念を取り入れたものです。
1. 背景と目的
近年、気候変動が深刻な問題となる中、特に水田からのメタンガス排出が懸念されています。日本全体のメタン排出量の約4割が水田由来であることから、水田の管理に新たなアプローチが求められています。水稲栽培でのプロセス、特に中干しという作業を延長することで、メタン排出量を30%削減できる可能性があることが科学的に認められました。この手法は、2023年にJ-クレジット制度に新たな方法論として承認されています。
2. 具体的な取り組み内容
本プロジェクトの第一弾として、バイオマスレジンHDの関連会社である「株式会社ちーの」が関与しています。彼らは、環境に優しいプラスチックの原料となる工業用原料米の栽培を通じてJ-クレジットを創出し、これにより米作りに関与する生産者の収益向上を目指します。これによって、持続可能な農業をさらに押し進め、脱炭素社会の実現に寄与します。
3. 各社の役割
このプロジェクトは、各社の特色を活かした連携が鍵になります。
- - NTT Comは、農業IoTセンサー「Green Natural Credit(R)」を提供し、育成過程のデータ取得を行います。
- - バイオマスレジンHDは、農業生産者に対する営農支援やJ-クレジット創出の普及を担当します。
- - パソナグループは、カーボンオフセットサービスの提供を通じて、企業や消費者が脱炭素に取り組む手助けをします。
4. 今後の展望
この取り組みを基に、バイオマスレジンHDは契約農家でのJ-クレジット創出の取り組みを拡大し、NTT Comやパソナグループと共同で、企業や一般消費者を対象としたカーボンオフセットサービスの展開を目指します。
これにより、より多くの生産者が参加し、持続可能な農業が広り、環境への影響も軽減されることが期待されます。私たちの未来に向けて、これら三社の連携した取り組みは、持続可能な社会の実現に向けた重要な一歩となるでしょう。