グリッジが提案する音楽ビジネスの新戦略 D2F × CRMの可能性とは

音楽業界におけるグローバルな展開が進む中、グリッジ株式会社は新たなマーケティング戦略「D2F × CRM」を発表しました。この戦略は、アーティストとファンの直接的な関係を築くことを目的としており、従来の流通手段に頼らず、ファンとのつながりを強化します。

音楽業界の変革

近年、音楽はストリーミングサービスやSNSの普及により、従来の売上モデルから大きく変貌を遂げました。特に海外市場に目を向けると、単に楽曲を届けるだけでは不十分で、ファンとの関係性を深めることが求められています。グローバルで活動するアーティストにとって、バズの後にどのようにファンを維持していくのかは、重要な課題となっています。

グリッジでは、これまでに多数の日本のアーティストと協力し、海外市場向けのファンマーケティングを行ってきましたが、その中で得た知見は「届け先の設計」の重要性を浮き彫りにしています。

D2F（Direct to Fan）とは

D2Fはアーティストとファンの直接的なつながりを実現するモデルです。CDやDSP、代理店などの中間者を排除し、公式ECやSNS、メールといった手段を用いて、アーティスト自身がファンとの接点を維持します。アメリカの人気アーティスト、テイラー・スウィフトは、ファンをメール登録させ特典を提供し、SNSに依存せずに効果的なマーケティングを実現しています。

CRMの役割

そもそもCRM（顧客関係管理）は、ファンとの関係を継続的に育てるための戦略です。SNSのアルゴリズムに振り回されることなく、ファン体験の最適化を図ります。どのように育てるかが重要で、アメリカのファンに向けては現地配送対応の商品を提供し、東南アジアのファンには多言語での情報発信が求められるのです。

これにより、グローバル・マーケティングの新たな土壌を形成し、ファンとの信頼関係を深めます。CRMは、CRM単体ではなく、D2Fとの統合によって、音楽ビジネスの新たなインフラとなる可能性を秘めています。