廃車リサイクルの日に寄付を通じた被災地支援の重要性

8月14日は「廃車リサイクルの日」

8月14日に設定された「廃車リサイクルの日」は、不要となった車を寄付し、その収益で被災地を支援する重要な意義を持っています。この日を機に、自動車関連のリサイクル活動が注目されることを目的としています。これを推進するのは、一般社団法人日本カーシェアリング協会（以下、協会）です。東日本大震災の影響を受けた宮城県石巻市に拠点を置くこの協会は、2011年の設立以来、寄付された車を通じて多くの支援活動を展開しています。

リサイクル寄付の仕組み

協会は廃車予定の車や動かない車、車検が切れている車、さらには買い替えによって不要になった車のリサイクル寄付を全国で呼びかけています。寄付された車は、提携する専門のリサイクル業者に引き取られ、廃車としてリサイクルされたり、中古車として流通されています。その過程で得られた資金が、協会のいろいろな活動の資金源となります。

貴重な資源としての車

昨年、協会は能登半島の災害支援活動を通じて、500台以上の寄付車両を活用し、5,000件以上の貸出を実施しました。また、増加する自然災害に備えるため、地域の支部を設置し、自治体や企業との連携協定を積極的に進めています。こうした支援活動を持続するための最も大きな課題が資金調達であり、寄付された車がその解決の鍵となっています。

具体的な支援活動

例えば、2023年8月9日には、鹿児島県霧島市と姶良市の豪雨被災地を現地調査し、被災者に対する無償貸出車両を決めました。夜間の急激な浸水で車を失った方々のために、寄付を通じて提供された車が再び生活の支えになります。

協会では、2025年8月31日までの支援期間を設けていましたが、現地のニーズに応じて支援期間を12月25日まで延長しました。これは、寄付された車によって長期的に支援を続けることの重要性を示しています。

寄付者の声

寄付者の中には、父の形見として愛着のある車を寄付した方や、ビジネス用の車を手放し、被災地を支援したいと願う方々がいます。例えば、香川県のM様は「父も喜んでくれると思います」と感謝の声を寄せており、滋賀県のS様も「少しでも力になって支援の輪が広がってほしい」との思いを表現しています。こうした人々の思いが、被災地の復興に繋がっているのです。

寄付の流れ

寄付を希望する方は、協会のウェブサイトや電話を通じて問い合わせることができます。寄付の流れは次の通りです：
1. 車両の寄付をエントリーします。
2. 協会から寄付の流れについて説明され、同意を行います。
3. 書類を準備します。
4. 車の引取日程を調整。
5. 車両を指定の場所で引き渡します。
6. 引き渡した車両は処理され、募金額が確定後に感謝状が送られます。

現在、協会は「クルマ寄付パートナー」として、企業や団体、自治体を広く募集しています。これによって、より多くの車を寄付として集め、支援の輪を拡大していくことを目指しています。