島下泰久著『間違いだらけのクルマ選び』発売
2020年12月に刊行された『2020年版間違いだらけのクルマ選び』は、モータージャーナリストの島下泰久さんによるクルマ選びのバイブルです。このシリーズは1976年に初代著者の徳大寺有恒氏によって始まり、以来毎年更新されています。現在、島下さんが新たな視点で日本の自動車業界を読み解き、最新情報を提供しています。
この本の特徴
本書では、国産車と最新の外国車に関して、島下さんが実際に試乗し、その体験に基づいて約100車種近くを詳細に論評しています。特に、2020年のニューカーとして、ヤリスやフィット、カローラなどが比較され、どの車が今の時代に求められているのかを探ります。
走りの楽しさとEVの逆風
クルマ業界は最近、100年に一度の大変革期にあると言われてきました。その中で見えてきたのは、日系メーカーは運転の楽しさを追求しつつ、最新のデザインを取り入れたモデルが次々に生まれています。一方で、ドイツの自動車メーカーは急激にEVシフトを進めている様子があり、特にフォルクスワーゲンは2030年までに年間300万台のEVを生産する計画を発表しています。
ただし、自動運転技術に対する期待が高まった一方で、その進展は思うようには進んでいない模様。自動運転熱が冷めつつある今、何が原因で進展が滞っているのか、また、その影響はどのようにクルマ選びに影響を与えているのか、本書では深く掘り下げて検討しています。
特集ラインナップ
本書では、特に注目の特集が組まれています。例えば、国産コンパクトカーの王者同士であるヤリスとフィットの比較や、トヨタカローラとVWゴルフ、ID.3の競争といった内容です。また、マツダの現状についても、本当に危機なのか、強気なのか、その理由に迫ります。
2020年版の指摘
本書において特に注目されるポイントといえば、以下の通りです。
- - ドイツ勢の急激なEVシフトにはリスクが潜む。
- - 自動運転とその実現の難しさ。
- - 自然人間中心のクルマ進化が進行中。
- - 東京がモーターショーの復権を牽引。
- - VWがゴルフをフェードアウトさせる計画はあるのか。
著者の紹介
著者の島下泰久さんは1972年に神奈川県で生まれ、立教大学法学部を卒業。国際派モータージャーナリストとしての実績を持ち、さまざまなメディアに寄稿。ラジオやテレビの出演、講演も行い、多方面で活動しています。加えて、2019-2020の日本カー・オブ・ザ・イヤーの選考委員も務めるなど、専門知識を広く展開しています。
2020年版の『間違いだらけのクルマ選び』は、256ページ、四六判でお求めやすい価格の1650円(税込)です。これからの車選びに役立つ情報が満載で、特に今年新車を購入予定の方にとっては強力な味方となる一冊です。