バーチャル防災訓練システムの革新
ゲーム技術が社会問題の解決に貢献する時代が到来しました。特に、コクヨ株式会社と株式会社マンカインドゲームズの共同開発によるバーチャル防災訓練システムは、企業の防災意識を高める新たなアプローチとして注目を集めています。このシステムは、東京品川オフィス「THE CAMPUS」に導入され、実際の訓練環境と同様のシミュレーションを提供します。
1. 防災DXの背景と必要性
近年、企業はハイブリッドワークが普及する中で、出社率や勤怠形態に多様性が生まれています。これにより、非常時にオフィスにいない自衛消防組織の役割担当者が増え、リアルな避難訓練への参加率が低下しています。また、避難経路の確認や訓練の重要性が一層認識されています。そこで、バーチャル防災訓練システムが必要とされるようになりました。
2. バーチャル防災訓練システムの特長
(1) 高品質な3D空間の再現
マンカインドゲームズは、Unreal EngineやUnityといったゲームエンジンを用いて高精度な3D空間を生成します。オフィスや工場を3Dスキャンすることで、自己の職場でのリアルな体験を可能にし、避難経路の遮断や煙の充満といった実際の危険を安全に体感できます。この体験により、社員は緊急時に必要な対応力を養うことができるのです。
(2) 東京消防庁とのコラボレーション
東京消防庁との共同開発を通じて、「消防活動訓練VR」から得た実践的な知見がこのシステムに反映されています。この実績により、訓練システムの品質と信頼性が向上し、より安全な訓練環境を提供します。
3. 導入と実施の背景
コクヨの東京品川オフィス「THE CAMPUS」では、ABW(Activity Based Working)が進められており、それに伴う課題も浮き彫りになっています。オフィスに勤務しない場合でも、テレワーク社員が容易にトレーニングを受けられる環境が整えられています。これは、既存のPCを利用することで実現されています。3Dで再現されたオフィス内部では、平常時では見られない危険な状況もシミュレートされ、重要な訓練が行えることが特徴です。
4. 今後の展望
このシステムは約3ヶ月の開発期間を経て完成しました。2026年5月28日には、ハイブリッド避難訓練が新入・中途社員を対象に実施され、東京消防庁も参加し視察が行われました。今後、クライアントのニーズに応じてシステムのブラッシュアップを続け、製造工場や商業施設など広範に展開していきたいと考えています。
5. 展示会出展のお知らせ
このバーチャル防災訓練システムは、2026年6月17日から19日まで東京ビッグサイトで開催される「XR・メタバース総合展 夏」にて一般公開されます。実機デモを通じてその効果を実感できる良い機会ですので、ぜひ来場して直接体験してください。
6. 会社概要
株式会社マンカインドゲームズは、ゲームおよびXR技術の開発に特化した企業で、社会課題の解決に挑み続けています。今後も、最先端の技術を駆使してさまざまなプロジェクトに取り組んでいく所存です。詳しくは公式サイトをご覧ください。