マツダ、リサイクルプラスチック袋の生産でCO₂排出57％削減を達成

マツダのプラスチックリサイクルプロジェクトの成果

マツダ株式会社が、環境保護に貢献する新たな取り組みを発表しました。神戸に本社を構える同社は、脱炭素プラットフォームを提供するTerrascope Japan株式会社と共同で、三菱食品株式会社と実施している「リサイクルループ」に関し、カーボンフットプリント（CFP）を算定しました。このプロジェクトは、使用済みプラスチックフィルムの回収から再商品化、最終的にビニール袋として再利用される動きです。

これにより、従来のストレッチフィルムを廃棄して焼却処理する場合と比べて、なんと57％ものCO₂排出量を削減できるという結果が出ました。

取り組みの背景

本プロジェクトは、マツダが製造や物流過程で使用したストレッチフィルムなどのプラスチック包装材を、無駄に廃棄してしまうのではなく、回収・ペレット加工を経て新たに商品化することを目指しています。この取り組みの中で、プロジェクトチームは排出量を詳細に算定しました。

出た結果によれば、マテリアルリサイクルを行うことで、従来の焼却処理と比較して57％のCO₂排出量削減が実現できるとのこと。また、新品のプラスチック袋を購入し焼却処理した場合と、ストレッチフィルムを再商品化した場合の比較では、最大で66％の排出量削減効果も見込まれています。

環境負荷に関するインサイト

企業活動の中で、算定したデータからは興味深い洞察が得られました。CO₂排出量の約60％は工場でのエネルギー使用に由来しており、輸送による影響は約30％とされています。このことから、エネルギー使用の再生可能エネルギー化が及ぼす効果の大きさが明らかになりました。

リサイクル袋の製造には再生可能エネルギーを導入することで、一般的に新品の袋を製造した場合よりも排出量を削減できることも分かってきています。また、三菱食品はバージン袋の購入とストレッチフィルムの焼却による二重の排出要因を抱えていますが、リサイクル袋を活用することで約66％のCO₂排出量削減が可能だとも報告されています。

今後の展望

この取り組みは、持続可能な社会を作り出すための一歩として位置づけられています。プラスチック資源の循環利用は、石油由来の資源消費を減少させ、廃棄物の削減にも寄与するものです。今後、マツダとTerrascope Japanは、持続可能性に向けた取り組みをさらに進めていく計画です。

マツダ株式会社とTerrascope Japanについて

マツダ株式会社は1968年に設立され、環境問題に配慮した廃棄物マネジメント事業を展開しています。「捨てる」をなくすという理念のもと、廃棄物の適正処理とリサイクル率の向上を目指しています。

Terrascope Japanは2023年に設立された企業で、グローバルな基準に則った脱炭素支援を行うプラットフォームを提供しています。こうした企業の連携により、サステナビリティの向上が期待されています。