ケンコーマヨネーズのサステナブルな取り組み
日本を代表する食品メーカーの一つ、ケンコーマヨネーズ株式会社は、持続可能な社会を目指した様々な取り組みを行っています。企業の根底にある理念は、心身と環境、並びに食を通じて社会に貢献すること。この理念のもと、世界的に注目されている「サステナビリティ」をテーマに、工場で排出される卵殻をリサイクルし、新たな形で生かすプロジェクトを立ち上げました。
卵殻を新たな価値に変える
ケンコーマヨネーズでは、卵殻を「箸」「鉢」「トレー」として再利用しています。具体的には、マヨネーズやタマゴ加工品を生産する過程で発生する卵殻を原材料として、さまざまな製品を生み出しているのです。これは、環境に対する負担を軽減するだけでなく、新たに価値を創造することにもなります。
1. 卵殻を配合した箸
卵殻を使用した箸は、その独自の抗菌効果が特徴です。合成樹脂製の箸と比較してCO2の排出量を削減でき、環境に配慮した製品として注目されています。開発には約1年をかけ、自社工場で発生する卵殻をまずは炭化し、樹脂と混合。これをペレット状にしてから、実際に箸の形に成形するプロセスが重要でした。特に、複数の業者間の調整に労力がかかりましたが、結果として自社食堂で使用を開始しています。
2. エコ鉢でのCSR活動
また、卵殻を配合して作った「エコ鉢」は、環境保護の観点から廃棄物削減に直結しています。この鉢を利用し、従業員が希望する野菜を育てるCSR活動を実施しました。この活動には100名以上の社員が参加し、環境意識の高まりを促進しています。
3. トレーの革新
卵殻を活用した「トレー」は、特有の匂いや膜の処理という課題に直面しました。しかし、高温処理と特殊技術によってこれらの問題は克服され、抗菌作用も付与されました。サイズや重さを考慮したデザインで、ケンコーマヨネーズのロゴも取り入れたオリジナルデザインです。
今後の展望
ケンコーマヨネーズは、これからも地球環境を考えた取り組みを続け、さらなるサステナビリティの実現に貢献していく考えです。卵殻を有効活用する新たな製品展開や、環境に優しい商品を通じて、持続可能な社会の実現を目指しています。このプロジェクトは、食品業界における新たな可能性を示しており、他の企業にも影響を与えることでしょう。これからの取り組みに注目です。