2025年4月のアルバイト平均時給調査結果
ディップ株式会社が発表した2025年4月度のアルバイト時給データによれば、全国平均時給は1,291円となりました。この数字は前年同月と比べて68円の減少、また前月比でも21円の下落を示しています。また、求人件数は約375,000件に達し、前年比では10.6%の増加となる一方で、前月比では1.7%の減少が確認されました。この調査は、人気のアルバイト求人情報サイト「バイトル」に基づいて行われました。
エリア別の平均時給
エリア分けで見ると、関東、東海、関西の各地域は前月比でプラスの傾向を示していますが、九州エリアのみは大きな減少を記録しました。各エリアの具体的な平均時給は以下の通りです:
- - 関東エリア: 1,359円(前年比70円減、前月比36円減)
- - 東海エリア: 1,259円(前年比11円減、前月比10円増)
- - 関西エリア: 1,269円(前年比40円減、前月比2円増)
- - 九州エリア: 1,181円(前年比210円減、前月比118円減)
このように、関東エリアは依然として最高時給を誇り、東海および関西エリアも堅調を維持しています。一方で、九州は特に厳しい状況にあるようです。
職種別平均時給の動向
職種による時給の差も興味深い結果を見せています。飲食や販売の分野では過去最高の時給を記録しましたが、全体的には減少傾向が目立ちました。職種別の平均時給の詳細は以下のとおりです:
- - 事務的職業: 1,308円(前年比33円減、前月比15円減)
- - 専門的職業: 1,712円(前年比114円減、前月比±0円)
- - 飲食: 1,188円(前年比48円増、前月比1円増)
- - 販売: 1,162円(前年比7円減、前月比32円減)
- - サービス: 1,294円(前年比36円増、前月比4円減)
- - 運搬・清掃等: 1,215円(前年比137円減、前月比2円減)
- - 建設: 1,391円(前年比16円減、前月比172円減)
- - 製造・技能: 1,195円(前年比222円減、前月比4円減)
- - 教育: 1,579円(前年比30円増、前月比119円減)
特に飲食業は需要の高まりから、時給が上昇していると考えられますが、一般的な職業は厳しい状況にあります。これからの傾向としては、業界の需要に応じて柔軟な対応が求められるでしょう。
調査の概要とアプローチ
当調査は、2018年3月からのデータを元にしており、職種カテゴリは厚生労働省の開示する9職種に準拠しています。データは「バイトル」や採用ページ制作サービス「採用ページコボット」の情報を使用し、派遣などの特定の雇用形態のものは除外しています。
全国47都道府県を対象とし、データ分析や結果を毎月公開することで、より精度の高い市場動向を掴むことを目的としています。
まとめと今後の展望
全体的には、アルバイト市場は依然として厳しい状況にあり、特に九州地区は大きな減少が見られました。今後は、各地域の経済状況や業種ニーズを反映させた適切な賃金の設定が求められるでしょう。依然として求人数が増加していることは希望の光と言えるでしょうが、それに見合った時給の向上が必要です。企業としては、求職者が満足できるような職場環境の提供が重要となるでしょう。