AIによる次世代カルテ管理サービス「AIカルテ」誕生
2025年5月5日、株式会社Speriaが新たなカルテ管理サービス「AIカルテ」のβ版を正式にリリースしました。このサービスは、エステサロンや整体院、さらには歯科クリニックなどでの施術後におけるカルテ記入を、AIが自動化するという革新的なものです。これにより、今まで煩雑だったカルテ作成業務を完全に排除し、顧客体験と売上向上の両立を可能にしました。
「AIカルテ」の概要と機能
「AIカルテ」は、施術中やカウンセリングの際の会話を自動的に収集・解析し、瞬時に顧客カルテを生成するクラウド型サービスです。具体的には、導入店舗が専用のデバイスで施術中の音声を録音し、PC、タブレット、スマートフォンから専用ダッシュボードにアクセスすることで、カルテの作成だけでなく顧客へのフォローメッセージの送信まで一元管理が可能になります。
他の議事録アプリでは情報の取得が主目的ですが、「AIカルテ」はリピートを促進するための情報活用までも手間なく実現する点に特長があります。これにより、施術実績の管理がより効率的になり、サービスの質向上にも寄与します。
リリースの背景と課題の解決
エステサロンやクリニック、整体院では、施術後のカルテ作成に月平均50時間以上が費やされています。この時間は、生産性向上の大きな妨げとなり、また記入漏れや個人差から顧客データの質が不均一になる問題も抱えていました。Speriaはこうした課題を解決するために、独自の音声解析技術とCRMエンジンを組み合わせ、AIカルテを開発しました。その結果、PoCではリピート率が20%向上することも確認され、このたびβ版がリリースされたのです。
AIカルテの主な機能
1.
音声→自動カルテ生成
- 施術中や施術後の会話を自動でテキスト化し、店舗に合わせた再現性の高いフォーマットでまとめます。
- 記入をゼロにし、高品質の標準化されたカルテを提供。
2.
パーソナルメッセージの自動配信
- 来店履歴や会話内容を分析し、自動でSMSやLINE、メールでのフォローメッセージを提供します。
- リピート率や単価向上につながります。
3.
施術傾向ダッシュボード(開発中)
- 店舗やスタッフ別に顧客の課題や売上貢献度を可視化。
- データをもとに施策改善が可能です。
4.
個人情報保護
- 顧客データをLLM学習対象外にし、業態に応じた個人情報保護モデルを設計。
- 個人情報保護法やガイドラインに準拠した安全性を確保しています。
期待される導入効果
AIカルテの導入によって、業務時間の大幅な削減が期待されています。具体的には、カルテ記入にお客様一人あたり5~20分かかる作業がゼロになり、月に50時間以上の業務時間が削減される見込みです。
また、リピート率の平均が20%向上し、3か月以内に売上改善の事例も多数報告されています。顧客からは、「丁寧に案内してもらった」という感謝の声も多く寄せられています。
料金プランと今後の展望
サービスの料金は店舗の規模により異なり、月額15,000円からのプランが提案されています。初期費用については、2025年8月31日までの申し込みでβ版割引が適用されるキャンペーンがあります。
今後、2025年のQ3には正式版のリリースを予定し、Q4にはサービス内容の評価チェック機能も追加予定です。また、1000店舗への導入を目指し、パートナー代理店の募集も行う意向です。
おわりに
代表取締役の仲田氏は、「お客様ひとりひとりに寄り添ったサービスを提案するために、手軽に情報を記録できる仕組みを整えました。AIカルテが業界に新たな価値をもたらすことを期待しています。」と語ります。これからのエステサロンや整体院におけるビジネスの形を、AIカルテが変えていくことでしょう。