新興3か国での生活者調査の目的と意義
近年、新興国においての市場の理解が企業の戦略において不可欠となっています。株式会社データスプリングは、アジア・オセアニア地域の新興国、カザフスタン、スリランカ、バングラデシュの3か国を対象に自主企画調査を行いました。本調査の目的は、これらの国々の生活者の価値観や生活様式を深く理解し、将来の市場戦略に生かすことです。調査は、世帯構成から所得、食生活、対外認識など多岐にわたり実施されました。
1. 生活基盤と社会構造の違い
3か国それぞれの社会構造には明確な違いがあります。カザフスタンは核家族中心であり、一方でスリランカとバングラデシュは大きな家族構成が主流です。特にカザフスタンではZ世代が単身世帯を選び、個人の生活スタイルが進化していますが、他の2国では家族単位の生活が一般的です。
就業構造についても顕著な違いが見受けられます。カザフスタンとバングラデシュでは、都市型の就業形態が浸透していますが、スリランカの多くは地域に根差した職業が特徴です。このように、各国の生活基盤は消費行動にも強く影響しています。
2. 所得構造と消費の特性
所得面では、カザフスタンが中上位から富裕層が中心なのに対し、スリランカは低所得から中所得層が大多数を占め、バングラデシュでは二極化が進んでいます。特にバングラデシュではY世代に高所得層が多い傾向が見られ、この所得構造の違いが家計支出にも顕著に反映されます。
食費が全体において重要であり、特にカザフスタンとバングラデシュは住居費の占める割合が高いです。一方、スリランカでは教育や家計における日用品の支出が重視され、家族で生活を維持する傾向が見えます。
3. 価値観の違いと働き方
生活において重視される価値は国ごとに異なります。カザフスタンでは経済的安定、スリランカでは家族との時間、バングラデシュではキャリア成長が重視されています。それでも共通して「家族」「安定」といったテーマが浮かび上がります。仕事の面では、各国ともにワークライフバランスと安定が求められていますが、カザフスタンは高報酬志向が強いのです。
4. 日本に対する信頼度
調査で顕著だったのが、日本に対する評価の高さです。地政学的な背景を反映しながらも、共通して日本製品が信頼の象徴とされることが確認されました。日本の技術力や品質の良さが評価されており、特にスリランカとバングラデシュでは重要な参考基準となっています。
最後に
今回の調査からは、カザフスタン、スリランカ、バングラデシュの3国において生活基盤や価値観、住環境の違いが浮き彫りになる一方で、共通の志向「家族・自由・安定」が見えました。企業が新興市場を捉える際に一律で判断するのではなく、国ごとの特性を理解することが重要です。それぞれの国の特性を念頭に置き、持続可能な戦略の基盤を築くことが今後の課題と言えるでしょう。
今後の調査結果については、引き続き発表が予定されています。今後のリリースをぜひお楽しみに!