豊橋市で行われる食環境整備の実証実験
愛知県豊橋市は、市民の健康増進を目的とした食環境整備の実証実験を2025年11月15日から12月14日まで実施します。このプロジェクトは、株式会社ヤマナカ、株式会社オークワ、東芝テック、および東芝デジタルソリューションズが共同で進めているもので、市民の野菜摂取量の向上と塩分摂取量の削減を狙いとしています。
実施背景と目的
豊橋市では、血糖値やHbA1c(ヘモグロビンA1c)、血圧が高い市民の割合が全国的に見ても多いことから、これを改善するために市の食生活を見直す必要があります。具体的には、野菜の摂取を促進し、塩分の摂取を減らすことが求められています。この実証実験では、電子レシートサービス「スマートレシート®」から得られる購入データと、豊橋市が保持する健康診断データを統合し、年代や性別に応じた野菜の購買傾向や塩分を含む食品の購買状況と健康状態を分析します。
実験内容
実証実験は、豊橋市内の4店舗(ヤマナカの各フランテ館およびオークワ豊橋ミラまち店)で行われます。主な取り組みの一つとして、アプリを通じて推奨された野菜を活用したレシピの提供が行われます。また、カゴメが提供する野菜摂取量を測定できる機器「ベジチェック®」が店舗に設置され、測定結果に基づいて不足している野菜の購入を促すキャンペーンも実施されます。
実施期間と対象店舗
- - 実施期間: 2025年11月15日(土)から12月14日(日)まで
- - 対象店舗:
- ヤマナカ豊橋フランテ館
- ヤマナカ汐田フランテ館
- ヤマナカ西羽田店
- オークワ豊橋ミラまち店
キャンペーン内容
実証実験では、以下のようなキャンペーンが展開されます。
1.
ベジチェック®による測定: 参加者は「ベジチェック®」を使用して自身の野菜摂取量を計測し、ポイントを獲得できます。
2.
管理栄養士監修のレシピ紹介: 店舗内で冬野菜を使ったレシピが提供され、対象の野菜を購入することで抽選に参加できます。
3.
野菜PRポスターの展示: 地元小学生が作成した野菜のPRポスターが店舗に掲示されます。
4.
モニター参加の募集: 50歳以上の市民を対象に、1か月間キャンペーンに参加できるモニターを募集し、参加者にはポイントをプレゼントします。
ベジチェック®とスマートレシート®の特徴
本実証実験の重要な要素として、カゴメが開発した「ベジチェック®」があります。これは手のひらをモニターにかざすだけで、自身の野菜摂取量が測定できる簡便な機器です。このようにして測定情報を集約し、行動変容を促進します。
また、「スマートレシート®」は紙のレシートを電子化し、購入履歴をスマートフォンで管理できるサービスです。これにより、買い物の利便性が向上し、ペーパーレス化にも寄与しています。
期待される効果
この実証実験を通じて、豊橋市民の野菜の購入行動にどのように影響を与えられるかを検証し、今後の食環境整備施策へ活かすことが期待されています。市民の健康意識の向上に寄与する取り組みとして、今後の進展が注目されます。