60歳以上の介護従事者の新たな働き方と意欲を探る調査結果
株式会社トライトは、60歳以上の介護従事者を対象にした働き方に関する調査を行いました。この調査では、シニア層が介護職として働くことへの意欲や理由についての興味深い結果が得られました。人手不足が深刻化している介護業界において、シニア世代の活躍が期待されています。
調査の背景と目的
2025年問題が迫る中、日本の高齢者人口が増加することが予測されています。特に、医療や介護の分野でシニア世代の就業者数は増加傾向にあり、介護業界もその一部です。トライトは、介護職における60歳以上の従事者がどのような意識で働いているのかを探るため、この調査を実施しました。
主な調査結果
調査の結果、驚くべきことに、約80%の60歳以上の介護従事者が60歳以降にこの職に就いていることが明らかになりました。また、他の要素として、約90%が今後も働き続けたいという意向を示しています。
内発的動機が多い60歳以上の介護従事者
この調査では、シニア世代が介護職を選ぶ理由の多くが内発的なものであることが示されました。「生きがい」「やりがい」「社会貢献」などの価値観が、人生の後半においても働く動機づけとなっているのです。具体的には、58.8%が60代以降にこの職場に入り、その理由として「生きがい・やりがい」を挙げる人が22.5%に上りました。
働き続ける意欲の高さ
調査対象者の多くが今後の就労に関して非常に前向きです。85.8%が「今後も働き続ける」と回答し、71歳以上でも働きたいという意欲を示しています。70代以降も働き続けたいと考えるシニア層が多い現実は、人手不足に直面する介護業界にとって朗報です。
トライトの提言
トライトでは、シニア世代の雇用促進が介護業界の人手不足解消に寄与すると考えています。具体的には、介護事業所や業界団体がシニア世代に注目し、雇用機会を増やすことが求められています。また、健康で働く意欲を持つシニア層を支援することで、より良い介護環境が作られることでしょう。
人材不在の課題
しかし、介護業界では「60歳以上を採用したい」と考える事業所が少ないのも現実です。ここには解決の余地があり、業界全体や地域社会が連携し、高齢者の雇用を積極的に進めるべきです。