ロッテバイオの新展開
2025-05-22 10:45:06

ロッテバイオロジクスがアジア企業とADC製造契約を締結し新たな一歩を踏み出す

ロッテバイオロジクスが2023年4月24日、アジアを拠点とするバイオテクノロジー企業と抗体薬物複合体(ADC)候補薬の製造契約を締結したことを発表しました。この契約は、ロッテの研究開発の進展を象徴するものであり、さらに高品質な医薬品を提供する体制を整える重要な一歩です。

ロッテバイオロジクスは、健康な社会を実現することを理念に掲げており、2025年3月にはシラキュース・バイオキャンパス内にADC施設を設立する予定です。この新施設では、がん細胞に抗がん剤を直接伝える革新的な治療法であるADCの製造が行われます。

ADCは抗体に薬物を結合させた形式で、高い効果を発揮しつつ副作用を軽減するメリットがあります。そのため、がん治療がより効果的かつ安全に行える可能性が高まっています。今回の契約は、ADC製造施設の運用を開始するための第一歩であり、今後は臨床開発から商業生産に至るまで、幅広いニーズに応えることが期待されています。

ロッテバイオロジクスのCEOであるジェームス・パーク氏は、「この契約を契機に、高品質なADCを安定的に供給し、バイオ産業の発展に寄与するために尽力します」とのコメントを寄せました。日本を中心にアジア市場でのクライアント企業との連携を強化する方針を示し、グローバルな協力機会を探求する意欲も表明しています。

同社のADC製造施設は、最新のcGMPに準拠したもので、最大1,000リットルのコンジュゲーションリアクターを持ち、抗体の前処理から薬物の無菌充填まで、全てのプロセスをシングルユースシステムでサポートできる設計となっています。また、高度な分析サービスを提供することで、品質管理も強化され、製品の信頼性を高めています。

ロッテバイオロジクスは、2022年に設立されて以来、韓国と日本の共同出資によって成り立っています。バイオ医薬品市場においてグローバルCDMOの位置を確保するため、2012年のブリストル・マイヤーズ・スクイブ社の米国シラキュースのバイオ医薬品製造拠点を取得しました。今後は、韓国・仁川市松島にメガプラントの建設も計画しています。さらに、日本の大手製薬会社やバイオ医薬業界の有力企業との連携も進めており、各種のビジネス機会を模索しています。

ロッテホールディングスも、バイオ医薬分野での挑戦を続けています。ヘルスケアやバイオ医薬の領域において、日韓ロッテの共同出資での成果を活用しながら、抗体医薬品及びADCに関連するスタートアップ企業への投資も推進しています。これにより、最新技術の導入を進め、持続可能なビジネスモデルを確立しようと努めています。

ロッテグループは、1948年に東京でチューインガムの製造を開始し、現在は食品から流通、エンタテインメント、医療に至るまで、多岐にわたる事業を展開しています。彼らのビジョン「Lifetime Value Creator」に基づき、ライフサイクル全体にわたって価値を提供し続ける企業であることを目指しています。これからも、バイオ医薬の革新と成長に向けた挑戦が期待されます。


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会社情報

会社名
株式会社ロッテホールディングス
住所
東京都新宿区西新宿3-20-1
電話番号
03-6847-5820

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