新たな船旅の始まり「MITSUI OCEAN FUJI」
2024年12月7日、商船三井クルーズ株式会社が運営する新クルーズブランド「三井オーシャンクルーズ」は、クルーズ船「三井オーシャンフジ」の就航を記念する華やかなイベントを東京で実施しました。
この日は、命名式典が行われ、華道家元池坊の次期家元である池坊専好氏が本船にその名を授けました。
式典では、池坊氏が「本船を『三井オーシャンフジ』と命名し、この船が長きにわたり美しい日本や世界を巡り、心をつなぎ、安全な航海を展開することを願っています」と語り、その後、伝統的なお酒で命名の儀を執り行いました。
この船の船内に設けられた「オーシャンステージ」では、池坊青年部代表の池坊専宗氏が生けた“いけばな”がステージを彩り、多様な文化や自然の美しさを表現しています。この“いけばな”には、三井オーシャンフジが寄港する土地の草花を元にした意味が込められており、乗客に新しい体験を提供することへの期待が込められています。
イベントには商船三井の橋本剛社長をはじめ、関係者が多数出席し、三井オーシャンフジの門出を祝いました。
ジャパン・クルーズの新たな章
記者説明会では、商船三井クルーズの代表取締役社長執行役員向井恒道氏が、三井オーシャンフジの魅力を紹介。最大の特長として「世界基準の上質な『しつらえ』」と「日本文化・食体験」の融合を挙げ、小型ながらもオーシャンビュースイートが完備されており、快適性と利便性を兼ね備えた船内を強調しました。
今後、三井オーシャンフジは「にっぽん丸」と共に、短期から中期、さらには90日を超える長期クルーズまで多彩なコース展開を計画。新しい船旅のスタイルを提供し、多くの利用者に日本の美しい航海体験を楽しんでもらう意欲を示しました。
この日は、同社のもう一隻のクルーズ船である「にっぽん丸」も東京国際クルーズターミナルに着岸し、デビューイベントを盛り上げました。1990年以来、同時に複数のクルーズ船が着岸するのは初めてのことです。新たに命名された「三井オーシャンフジ」が「にっぽん丸」と共に航海を繰り広げる姿は、これからのクルーズ文化の発展を象徴しています。
池坊専好氏のプロフィール
池坊専好氏は室町時代にその理念を確立させた華道家元池坊の次期家元で、2015年に専好を襲名しました。多彩なイベントや活動を通じて、いけばなの精神を広めることに尽力しています。また、アイスランド共和国名誉領事としても活動しており、日本の美を文化に引き寄せる役割も担っています。
まとめ
商船三井クルーズは、新たなクルーズブランド「三井オーシャンクルーズ」をもって、これまでにない新しい船旅の可能性を開きます。三井オーシャンフジの就航を通じて、より多くの人々に日本の魅力的な体験を提供し、互いの文化交流を深める新しい航海の時代が始まります。