発達におけるトイレトレーニング(以下、トイトレ)は、育児において重要なステップですが、自閉症児の場合は特に難しいことが多いです。株式会社パステルコミュニケーションが運営する『自閉症総研ホルン』は、言葉の発達に悩む自閉症児のためのトイレトレーニングを支援する小冊子を無料で公開しました。この小冊子、『言葉が遅い自閉症児のトイトレがぐーんと進む本』では、トイトレとコミュニケーションの関係に基づく具体的な手法が紹介されています。
自閉症を持つ子どもたちの多くは、排泄の自立が遅れがちです。通常、定型発達児は3〜4歳で排尿の自立が達成されるとされていますが、Barbera(2013)の調査によれば、自閉症児の場合、同じ年齢では排尿が完全に自立しているのは50%未満に留まることが示されています。これは、彼らの日常生活や集団生活に多くの影響を与えます。例えば、保育園や幼稚園での入園ができなかったり、友達との遊びに支障をきたしたりするなど、家庭内外の様々な場面で困難に直面します。
このような状況に置かれた保護者たちは、「どうやってトイトレを進めるべきかわからない」「言葉が通じないためにトイトレが進まない」といった悩みを抱えることが多いのが現実です。『自閉症総研ホルン』の編集者の中には、実際に自閉症を持つ子どもを育てた経験を持つ方々も多く、彼らはトイトレにおける様々な経験を共有しています。自閉症特有の特性や、言語発達の遅れがトイトレに影響するため、発達段階に応じたアプローチが求められます。
この小冊子では、言葉の発達と排泄動作の関連性や、具体的な声かけの事例をわかりやすく整理し、さらに視覚的な支援として活用できる絵カードも付属しています。既にこの方法を取り入れた家庭からは「数週間でオムツが外れた」との嬉しい報告も寄せられ、嫌がる子どもがトイレに行くようになったという変化も見られています。
また、トイトレを行うのに最も適した季節である夏が近づいていることから、このタイミングでの支援が一層貴重です。自閉症の特性や言葉の遅れがあっても、適切な支援があればトイトレは確実に進んでいきます。この小冊子が「どこから始めるべきかわからない」と感じている保護者の方々にとって、一助となることを願っています。
小冊子のダウンロードは以下のリンクから可能です。必要事項を記入し、ぜひお受け取りください。
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自閉症総研ホルンはどんなサイト?
自閉症総研ホルンは、自閉症の子どもたちの成長を支えるための情報を提供するWEBサイトです。正しい理解と知識をもって、子育てを明るくしていくことを目指しています。悩みを抱える日々から、成長を促す時間の確保へと導くための情報を発信し、家庭での支援の重要性を伝えています。
自閉症総研ホルンを主宰する今川ホルンは、発達科学コミュニケーションのマスタートレーナーとして、また自閉症を持つ長女を育てる母として、その経験を基に、おうち療育のメソッド『自閉症専用 3カ月おしゃべり上達メソッド』を教えており、トレーナーも育成しています。詳しい情報は公式Instagramや関連サイトで確認できます。