札幌市がOracle Cloud Infrastructureを採用し行政効率化へ向けた一歩を踏み出す

札幌市がOracle Cloud Infrastructureを選定



2025年4月2日、北海道札幌市は、日本オラクル株式会社が提供する「Oracle Cloud Infrastructure(OCI)」の採用を発表しました。この動きは、札幌市が運営する基幹業務システムの一部である住民情報系システムの効率化を図る重要な一歩です。

札幌市の人口と背景



札幌市は、北海道全体の約4割にあたる195万人を超える人口を抱えており、市町村においては4番目の規模を誇る政令指定都市です。近年、旧来のシステムが老朽化し、コストが増大したため、「新基幹系情報システムの再構築事業」が実施されました。このプロジェクトでは、基幹系システムを刷新するために、オープンで中立的な技術を採用し、札幌総合情報センター(SNET)とともに新たなシステム構築が進められています。

2012年7月には、「Oracle Exadata Database Machine」が導入され、新基幹系情報システムの基盤として稼働を開始しました。

OCI採用の理由



札幌市がOCIを選んだ理由はいくつかあります。まず、コスト優位性です。OCIは円建ての課金形態を採用しており、他社のクラウドサービスと比較して高いコスト効果を実現可能です。また、高い親和性も魅力の一つです。OCIのデータベースアーキテクチャーは、既存のデータベースと非常に高い互換性を持ち、移行時間を短縮することができます。

さらに、総合支援体制も重要な要素です。2012年から導入された「Oracle Exadata」の運用において、日本オラクルのコンサルティングサービス部門の支援を受けられるため、大規模なミッションクリティカル・システムの運用がスムーズに行えます。

クラウド事業者の選定と今後の展開



札幌市は2023年に「地方公共団体情報システム標準化」に取り組んでおり、ガバメントクラウドの利用を積極的に推進しています。現行の基幹系情報システムを基にしたSNETの改修を通じて、標準準拠パッケージを採用することを決定。これにより、クラウド事業者の選定を進め、最終的にOCIを導入することとなりました。

2025年より段階的にシステム移行を進め、アプリケーションのモダン化も視野に入れています。今後は、札幌市、SNET、日本オラクルが密に連携しながら、住民を中心に据えた行政サービスの向上を図ります。このプロジェクトは、自治体がクラウド事業者の選定に積極的に関わる初の事例として、先進的な市場の動向を示しています。

専門家の声



札幌市のデジタル戦略推進局情報システム部、黒澤公輝課長は、OCIの採用により「住民サービスの向上を図るため、迅速な移行が可能になる」とコメントしています。また、SNETの飯塚奏一郎課長も、「Oracle Exadataの継続利用が必要」と強調し、日本オラクルとの連携を深めることがプロジェクトの成功につながると述べています。

日本オラクルの本多充常務執行役員は、札幌市がOCIを選んだことに対し「コストパフォーマンスを評価していただいた」と語り、今後も信頼関係の強化を図る意向を示しました。

日本オラクルについて



日本オラクルは、クラウドサービスおよびそれに付随するサービスを提供する企業で、データを通じたビジネスの効率化を支援しています。東証スタンダード市場に上場し、データを活用した新しい可能性の探求に取り組んでいます。

このように、札幌市の取り組みは、未来の行政システムの在り方を示す一歩です。今後の進展に期待しましょう。

会社情報

会社名
日本オラクル株式会社
住所
東京都港区北青山2-5-8オラクル青山センター
電話番号
03-6834-6666

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