時間に追われ、焦る日々を送るあなたへ:禅僧が教える「ゆずる」ことの力
「他人を蹴落とさないと、置いていかれる」そんな不安にさいなまれ、ぎすぎすとした世の中に疲れていませんか? 禅僧であり、世界的庭園デザイナーとしても活躍する枡野俊明氏が、そんな現代人に贈る言葉は「ゆずる」ことの重要性です。
「ゆずる」と聞くと、損なことをしている、我慢しているように感じるかもしれません。しかし、枡野氏は、”ゆずる”という行為は、自分自身だけでなく、周りの人にも良い影響を与える、ポジティブな行動だと説きます。
本書『迷ったら、ゆずってみるとうまくいく』は、禅の教えを日常生活に応用する方法を、46のヒントとして紹介しています。単に「寛容になりなさい」と説くのではなく、ゆずるべきものとそうでないものを見極める方法を具体的に解説することで、日々の生活の中で実践しやすいアドバイスが満載です。
「早く」「もっと」から「ゆるく」「楽に」へ
感情的になりそうになったら、一呼吸置いて相手の気持ちを考えること。周りの意見に振り回されずに、自分のペースで過ごすこと。本書は、人間関係のもやもやから解放され、穏やかな日々を送りたいと願う人にとって、まさに指南書と言えるでしょう。
内容は全6章で構成され、「他人と競うことをやめる」「欲張らない」「焦らない」「威張らない」「執着しない」「見返りを求めない」といった視点から、日々の生活における考え方や心の持ち方を解説しています。
「早く」「もっと」という焦燥感から一歩引いて、「ゆるく」「楽に」生きること。禅の教えを指針とし、ゆとりある人生を送るためのヒントが満載の本書は、仕事や人間関係、勉強などで行き詰まりを感じている人にとって、新たな選択肢を提示してくれるはずです。
著者:枡野俊明氏について
枡野俊明氏は、曹洞宗徳雄山建功寺住職、庭園デザイナー、多摩美術大学名誉教授を務める多才な人物です。大学卒業後、大本山總持寺で修行し、禅の思想と日本の伝統文化を融合させた「禅の庭」を創出し、国内外で高い評価を得ています。芸術選奨文部大臣新人賞を庭園デザイナーとして初受賞、ドイツ連邦共和国功労勲章功労十字小綬章を受章するなど、その功績は高く評価されています。また、2006年には「ニューズウィーク」誌日本版にて「世界が尊敬する日本人100人」にも選出されました。
近年は執筆や講演活動も積極的に行い、『心配事の9割は起こらない』『仕事も人間関係もうまくいく 放っておく力』など、数々のベストセラー・ロングセラーを世に送り出しています。
「ゆずる」という選択肢で、人生を好転させよう
本書は、禅の教えを通して、現代社会に疲れた人々に「ゆずる」ことの大切さを教えてくれます。自分にとって損だと感じてしまう「ゆずる」という行為が、実は自分自身と周りの人を幸せにする、ポジティブな力を持っていることを改めて気づかせてくれます。
「ゆずる」という選択肢を取り入れることで、あなたの人生はきっと好転するでしょう。