エンジニアと評価制度
2021-09-10 13:00:04
エンジニア離職の懸念と多面的評価制度導入の必要性について
エンジニア離職の懸念と多面的評価制度導入の必要性について
近年、システム開発を受託しているIT企業の経営者たちの間で、エンジニアの離職に対する深刻な懸念が高まっています。株式会社給与アップ研究所が実施した調査によると、実に約80%の経営者が自社のエンジニアの離職に対して不安を抱いていることが明らかになりました。
調査概要
本調査は、2021年8月19日から8月23日までの間に実施され、IT企業の経営者・役員105名を対象に行なわれています。
エンジニアの離職懸念
具体的には、調査の結果「非常に感じる」という回答が20%、そして「やや感じる」という回答が56.2%であり、合計すると78.2%の経営者が放置できない深刻な状況にあることが浮き彫りになりました。これに対する理由としては、48.8%が「成長環境を用意できていないから」、47.5%が「報酬を向上させられていないから」と述べています。
多面的評価制度の必要性
エンジニアの離職率を下げるための対策として、78.1%の経営者が「多面的な評価制度」が必要であると感じているという結果も出ています。具体的には、評価の基準をスキル、成果、プロセス、コミュニケーションなど多方面から見直すことで、エンジニアのモチベーション向上と成長を期待しているようです。明確な基準が評価制度に組み込まれることで、エンジニア自身の成長を助けるだけでなく、企業全体のパフォーマンス向上にも寄与することが考えられます。
現行の評価制度への懸念
しかし実際には、経営者の50.5%が「自社の人事評価制度がエンジニアの成長促進になっていない」と感じていることも報告されています。これは、現行制度の見直しや改善の必要性を示唆しています。
プロジェクトの実態
また、約90%の経営者が自社の開発プロジェクトが想定通りに進まない経験を持っており、その原因としては「ユーザー企業の要件変更」が非常に多く見られました。41%の経営者が、適切な運用マニュアルがあればプロジェクトは成功すると答え、一方で「セクショナリズム」が存在する場合は成功しないとの回答も63.8%に上ります。
まとめ
この調査結果からは、エンジニアの離職を防ぐための施策として多面的な評価制度の構築や、ユーザー企業とのコミュニケーションの強化が求められることが明確になりました。企業がエンジニアの成長を支える環境づくりを進めることで、結果として優秀な人材の流出を防ぎ、企業の競争力を高めることが期待できます。
今後、各企業において、エンジニアを大切にする柔軟な評価制度と環境を整えることがますます重要になるでしょう。
会社情報
- 会社名
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株式会社給与アップ研究所
- 住所
- 東京都千代田区一番町14-210F
- 電話番号
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