高齢者の農作業を支える新たな試み
近年の農業界が抱える問題の一つが、高齢化による労働力不足です。農林水産省のデータによると、日本の基幹的農業従事者数は2015年に175.7万人でしたが、2023年には116.4万人と、急激に減少しています。特に65歳以上の高齢者が全体の70%を占めており、若年層の農業従事者はわずか11%にとどまっています。農業に従事する人々の数が減る中、高齢者の働きやすさをサポートする必要性が高まっています。
JAグループかながわと株式会社りらいぶの取り組み
こうした背景を受けて、JAグループかながわは、株式会社りらいぶと共に機能性ウェアの着用モニターを行うことになりました。このウェアは「リライブウェア」と呼ばれ、血流を促進する成分が含まれた特別なインクでプリントされています。この機能性ウェアの主な目的は、高齢化する農業従事者の労働負担を軽減させることです。9月からは県内8か所の農協にてモニターを募集し、一定期間このウェアを着用してもらい、その効果を検証します。
血流促進のメリット
リライブウェアは、発売以来150万着以上が売れており、特に高齢者や肉体労働者、介護従事者、アスリートに人気があります。このウェアを着用することで、血流が促進され、身体の負担が軽減されると期待されています。高齢者が快適に農作業を行うための新しい方法として注目を集めています。
地域農業の未来に向けて
JAグループかながわは、高齢者の労働環境を改良するための取り組みを進めています。モニター実験の結果を受けて、農業従事者への普及を目指し、地方農業の未来に貢献する情報を全国に発信することも計画しています。地域農業を支える人々のために、具体的なサポートが行われることを期待しています。
詳細情報
- - 着用実験の開始日: 2024年9月〜12月末を予定。
- - 今後の展望: 2024年12月には実験の結果を基に、本格的な普及を開始する予定です。これにより、神奈川県内だけでなく、全国の農業従事者の支援にもつながるでしょう。
会社情報
株式会社りらいぶは、宮城県仙台市に本社を置き、リライブシャツやパンツ、医療機器の開発を行っています。代表の佐々木貴史氏は、この新たな取り組みが多くの農業従事者の助けとなることを切に願っています。