大阪・関西万博での注目のアイテム、藻類スツール
2025年、待望の大阪・関西万博が開催されます。この万博で、日本政府館に設置される注目のバイオエンプラ製スツールが「藻類スツール」です。この独自のスツールは、三菱ケミカルによって作られたもので、3Dプリンタを用いて製造されています。スツールの基本素材には、植物由来のバイオエンプラ「DURABIO™」が採用され、環境配慮がなされたデザインが施されています。
DURABIO™の特長とは?
DURABIO™は、植物由来のイソソルバイドを主成分とする先進的なバイオエンジニアリングプラスチックです。この素材は、従来のポリカーボネート樹脂に比べて高い透明性と優れた光学特性を有し、更には植物由来でありながら耐久性と耐候性にも優れています。特に3Dプリンタと相性が良く、様々なプロジェクトでの採用が進む素材です。
藻類との融合、独自のデザイン
このスツールは、DURABIO™に藻類を混ぜることで新たな素材感を生み出し、グラデーションカラーが映えるデザインとなっています。プロジェクトに関わった慶應義塾大学の田中浩也氏が中心となり、約1年の歳月をかけて企画・設計されたこのスツールは、環境に優しいだけでなく、視覚的なデザイン性も重視されています。
製作チームの役割
竹中浩也氏の基本設計のもと、特任講師の湯浅亮平氏が詳細設計を担当し、また材料設計と色調整を高橋昭人氏が手掛けました。彼らの専門知識が組み合わさり、環境に配慮した美しいスツールが誕生しました。
万博での登場
この藻類スツールは、大阪・関西万博期間中に、日本政府館に約50脚が設置される予定です。来場者は、そのユニークなデザインを体感できるチャンスとなります。万博自体は、地球規模の課題や持続可能な社会の実現を目指す大きなイベントであり、今回の藻類スツールもその一環といえるでしょう。
サステナブルな未来へ向けて
三菱ケミカルは、DURABIO™の開発を通じて、高付加価値な製品の提供を進めるとともに、持続可能な社会の実現にも貢献していく考えを示しています。藻類スツールの誕生は、サステナビリティへの意識を高める一助となるでしょう。
このように、藻類スツールは、温暖化や環境問題と向き合うための画期的な試みであり、一見するとシンプルなデザインの中に深い理念が込められています。これからの万博での展示が楽しみです。