中学生の可能性を広げる職業体験プログラム
株式会社ヴァンティブは、東京都港区に本社を置く企業です。特に腎臓ケアに特化した製品の製造を手掛けており、患者さんの日常生活を支える「おうち透析(腹膜透析)」の領域で国内唯一の拠点を構えています。この度、宮崎市が実施する中学生を対象とした職業体験学習「学校版ゆめパーク」に賛同し、出張授業を行うことになりました。
職業体験のランドスケープ
宮崎市清武町にあるヴァンティブの工場では、約340名の社員が腎臓病患者の治療をサポートしています。工場は35周年を迎え、このプログラムを通じて地域の中学生と触れ合う機会が増えました。今年度は、木花中学校、青島中学校、清武中学校、本郷中学校という4校を訪問し、約180名の中学生と交流することができました。
授業では、腎臓の働きやその重要性について、人体模型を用いた実験を通して学ぶことが行われました。「腎臓はお腹にあるのかと思っていたが、意外にも背中にあるなんて」と驚く声が上がるなど、子供たちの学びへの好奇心が感じられました。また、「おうち透析(腹膜透析)」に関する説明に対しては、「寝ている間に治療できるなら、みんなと同じように学校に通えるね」と、実生活に密着した意見が飛び交う場面もありました。
社員とのリアルなコミュニケーション
生徒たちは、職場紹介ビデオで社員の仕事ぶりを観ると、真剣な姿勢に興味を持ち、「いつもはこんな風にお仕事をしているんですね」と感心の声も上がりました。さらに、医薬品を扱う工場ならではのルール、化粧厳禁ということに対しては、「僕はピンクの髪がいい!」という盛り上がりも見られました。
未来を担う世代への高さ
ヴァンティブの代表取締役社長である河野行成氏は、「私たちのミッションは、患者さんの人生に寄り添い、希望の未来を共に描くことです。このプログラムを通じて、次の世代を担う子供たちに仕事の意味や楽しさを知ってもらえたことがとても嬉しいです」と語っています。このような取り組みにより、中学生が社会への興味を持ち、未来を自らの手で切り開く喜びを感じてくれることを願っています。
地域貢献と未来へのビジョン
ヴァンティブ宮崎工場は、製造した透析液を全国の患者さんに直接届け、安全で安心な治療環境を支えています。また、2025年8月には工場の35周年を記念して宮崎市との災害時包括連携協定を結び、地域防災にも貢献する拠点としての機能を強化する予定です。
加えて、地域住民との交流を深めるため、毎年秋には工場を開放し、医療者による腎臓ケアの学びの機会や社員との交流イベントを行っています。このような活動を通して、地域社会の発展に寄与し、未来を担う子供たちを育んでいくことを目指しています。これからもヴァンティブの取り組みに注目が集まるでしょう。