2010年12月1日、ソフトウェア資産管理(SAM)の標準化と評価の向上を目指す「ソフトウェア資産管理評価認定協会(SAMAC)」が設立されました。この協会は、業界の主要企業や監査法人、コンサルティング企業の有志によって形成され、非営利団体として運営されています。
SAMの重要性は企業や公共機関において急速に増しており、IT資産の適切な管理が求められています。近年、ITの導入が進む中で、多くのスタッフがIT関連の業務を担うようになり、その結果、情報漏洩対策やコンプライアンスの確率など、より厳しいセキュリティ基準が求められています。こうした背景から、SAMは企業にとって欠かせないプロセスとなりました。
しかしながら、依然としてSAMの体系的な定義や手法は標準化されておらず、導入に際しては企業によってその達成度や対応に差があるのが実情です。これが、SAMの効果を十分に発揮できない要因となっており、これまで多くの企業がSAMの導入に苦慮していました。
SAMACはその解決に向けて、SAMの導入に正しい理解を持つ人材の育成と、評価・認定の仕組みの構築を進めていく方針です。具体的には、ISO/IEC 19770や関連する日本工業規格(JIS)に準拠した方法でSOFTWARE ASSET MANAGEMENT(SAM)の普及を目指し、下記の活動を展開します。
1. ソフトウェア資産管理の成熟度評価規準の策定
2. ソフトウェア資産管理の成熟度認証事業
3. ソフトウェア資産管理の成熟度評価資格者の認定育成事業
4. ソフトウェア資産管理の成熟度評価資格組織の認定事業
5. 上記に関連する事業全般
設立メンバーには有名企業からの代表者が名を連ねており、トーマツやあずさ監査法人などの監査法人、さらにソフトウェア企業のマイクロソフト、アドビ、オートデスクなどが協力しています。また、特定非営利活動法人ソフトウェア資産管理コンソーシアム(SAMコンソーシアム)もオブザーバーとして活動しています。
現在、協会ではソフトウェア資産管理の普及・推進に賛同する会員、賛助会員を募集中で、興味のある組織に対してパイロット評価を実施する準備も整っています。この活動を通じて、IT資産を適切に管理するための環境作りを目指し、よりよいビジネス環境の構築に貢献していく所存です。
情報やご要望については、SAMACの公式メールアドレスにお問い合わせください。
E-mail:
[email protected]
この新たな取り組みを通じて、多くの企業がソフトウェア資産管理を適切に実施し、IT資産の価値を最大限に引き出せるよう願っています。