新たな次世代中綿、薬剤フリーで快適性能を実現した特許取得

新世代中綿がもたらす快適な生活環境への期待

先日、株式会社ジェネレーションパスが発表した特許により、革新的な中綿が誕生しました。この中綿は、グラフェン量子ドット（GQD）と高保湿アクリレート繊維を組み合わせたもので、薬剤フリーながらも高機能という特長を持っています。

特許取得の概要

この特許は、青島新嘉程家紡有限公司（株式会社ジェネレーションパスの連結子会社）が取得したもので、特許番号は7734358号です。特許の名称は「粒綿及び、それを含む詰め物」で、グラフェン量子ドット内在化されたポリエステル繊維とアクリレート繊維を組み合わせた新しい中綿が実現されました。

この中綿は、抗菌・防ダニ・消臭・蓄熱保温・吸放湿・高反発といった多様な機能を兼ね備えており、一般的なポリエステル粒綿と比較してもその性能は大幅に向上しています。また、洗濯を10回行った後でもその効果を保持し、廃棄物削減、暖房負荷軽減に寄与する点も評価されています。

技術的特徴

本特許の技術的特徴として、以下の機能が挙げられます。

- 蓄熱保温性：グラフェン量子ドットの効果で、体温を保持しつつ、遠赤外線の放射も行います。
- 吸湿発熱・吸放湿性：アクリレート繊維が持つ高保湿性によって、発汗を抑えつつ体温を一定に保ちます。
- 抗菌・消臭機能：全て薬剤フリーであり、植物由来成分のフラボノイドが抗菌効果を発揮します。
- 高反発性：粒綿の構造によって、優れた復元力を備えつつボリューム感を持続させることができます。
- 耐洗濯性：耐久性が高く、何度洗っても消臭効果が持続します。

これらの技術により、従来ポリエステル粒綿が抱えていた「保温不足」や「衛生面での懸念」が大きく解消されています。

市場展望

市場においては、寝具や家庭用品としての利用が期待されており、抗菌・防ダニ・消臭機能を兼ね備えた高付加価値製品としての評価が高まるでしょう。また、軽量で保温性の高いアパレル用中綿や、アウトドア用としても適しており、様々な業種やブランドと連携して商品化が進んでいます。

環境への貢献

この新世代中綿は、環境負荷を低減することにも貢献しています。重金属や薬剤を一切使わず、植物由来の抗菌成分を採用しており、持続可能性を重視した製品作りを進めています。さらに、長寿命設計により廃棄物の削減も実現。冬季の暖房負荷を軽減し、家庭からのCO₂排出を減少させる役割も果たしています。

今後の展開

ジェネレーションパスは、今後OEM供給やブランドとの連携を強化し、特許ライセンスを通じた外部展開にも力を入れていく方針です。短期的にはOEMを中心とし、中期的にはブランド連携の確立を目指し、長期的には収益の多様化を図る計画を立てています。これにより、さらなる市場拡大が期待されます。

この革新的な中綿がもたらす快適性と環境への配慮が、今後の暮らしにどれほどの影響を与えるのか、今後の展開に期待が寄せられます。