株式会社カミナシは、2025年2月3日に設備保全業務をデジタル化する新しいクラウドサービス『カミナシ 設備保全』の正式提供を開始しました。このサービスは、工場や施設における設備の安定稼働を目的とし、その管理を簡素化することを目指しています。
新サービスの背景
設備保全とは、工場などの機械設備の最適な状態を維持するための活動で、主に設備の定期的な点検や異常対応を含みます。企業はこれらの保全活動を通じて、予期せぬ故障や品質低下を防ぎ、生産性を向上させることが可能です。しかし、近年の製造業では、技術者の人数が激減しつつあり、熟練技術者の引退によるノウハウの喪失が生じています。また、経済危機や老朽設備の増加により、メンテナンスコストが上昇し、企業の安定的な操業が脅かされています。
このような状況の中でカミナシは、『カミナシ 設備保全』を提供するに至りました。この新システムでは、各設備ごとのカルテを作成し、故障履歴や保全計画を一元管理することで、データに基づいた予防保全を実現することができます。
サービスの主な特徴
1.
業務の一元管理
現場での設備台帳や保全記録、異常報告を一つのシステムで管理できるため、効率的な運用が可能です。QRコードを使用した記録や報告の簡素化も実現されています。
2.
モバイルデバイスによる情報共有
モバイル端末を使うことで現場の担当者と設備保全担当者がスムーズに異常報告を行えるようになります。すでにβ版を導入した企業では記録数が従来の4倍に増加したという事例もあります。
3.
戦略的なデータ分析が可能
設備の故障件数やその理由、コストを分析し、効果的な予防保全の戦略を立てられます。
4.
カミナシシリーズとの統合管理
他の『カミナシ』シリーズ製品と連携することで、教育や日常点検データを効果的に活用できるようになります。特に『カミナシ 教育』などとの連携が期待されています。
導入企業の声
新サービスには、すでにいくつかの企業が興味を示しています。例えば、株式会社オイシスの仲淳平氏は、設備故障のダウンタイムが顧客への影響を与える重大な要素であるため、予防保全を進めることが重要であると述べています。他にも、大岡技研の野嶋友博氏は、データの可視化と予防保全へのシフトを期待しており、これにより品質維持につながると語っています。
今後の展開
カミナシは、2030年までに登録設備数10万台を目指しており、更なる機能の追加も計画しています。部品管理やダッシュボード機能の開発が進めば、業務をさらに効率化できることでしょう。
製品情報
- - 製品名 : 設備保全システム『カミナシ 設備保全』
- - 提供開始日 : 2025年2月3日
- - 製品サイト : カミナシ公式サイト
- - 推奨OS・ブラウザ :
- 管理画面:Windows (Google Chrome、Microsoft Edge), Mac (Google Chrome)
- 記録画面:iPhone (Safari), Android (Google Chrome)
セミナー情報
“情報の一元管理と見える化で設備トラブルを最小化する方法”というセミナーも開催予定で、詳細や申込は公式ページを確認してください。
今後も『カミナシ 設備保全』の動向が注目されます。