白物家電向け高圧3相モータ用ドライバ「SIM1シリーズ」
サンケン電気株式会社が新たに開発した「SIM1シリーズ」は、高圧3相モータ用ドライバとして、白物家電向けに特化した製品です。このシリーズの先鋭モデルである「SIM1-10F1M」の量産がいよいよ開始され、他にも定格2Aから10Aまでのラインアップが間もなく登場します。これまでの製品に比べ、保護機能が強化されており、特に過電流保護やESD保護に優れています。さらに、パッケージサイズはそのままに、より高性能な性能を実現しています。
強化された保護機能
SIM1シリーズの大きな特徴は、ハイサイドとローサイドの両方に配置された過電流保護機能です。何らかの原因で出力素子が破損した際にも、正常な側の保護機能が働き、出力素子をオフにします。これにより、二次破壊のリスクを著しく軽減します。加えて、静電気対策としてESD保護素子を実装。これにより、製造過程での静電気による破壊を抑制し、より安定したシステム構築が可能です。
高性能なスイッチング特性
出力素子のターンオフ特性が向上された「SIM1-10F1M」は、スイッチング損失が大幅に削減されている点も特筆すべきです。洗濯機のドラム駆動をはじめとする高キャリア周波数での利用に最適化されています。この技術革新により、トータルのエネルギー損失を従来モデルから26%も減少させることができます。
対応する家電製品
この新シリーズは、空気清浄機、冷蔵庫、エアコン、洗濯乾燥機など、幅広い白物家電に対応しています。また、ユニバーサル入力仕様を採用しているため、小から中容量のモータのインバータ制御に最適なソリューションを提供します。特にエネルギー効率を重視される現代において、これらの製品が持つ価値は非常に高くなっています。
開発の背景
近年、省エネルギー政策が進んでいる中で、白物家電のインバータ化が世界的に広がっています。これに伴い、電源の不安定さや静電気による破壊リスクも増大しているため、高性能な保護機能を持ったドライバへの需要が高まっています。SIM1シリーズは、これらのニーズに応えるべく開発されました。特に、発展途上国では電圧の変動が激しいため、安心して使用できる製品が求められています。
まとめ
サンケン電気の新しい「SIM1シリーズ」は、白物家電の性能を高めるために設計されたモータ用ドライバであり、今後の家電製品に欠かせない技術となることでしょう。高度な保護機能と省エネ性能を兼ね備えたこの製品は、家庭におけるエネルギー効率を向上させ、持続可能な生活を支える一助となります。
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