ファーメンステーション、未利用資源の循環を目指す新たな挑戦
株式会社ファーメンステーションが、農林水産省のSBIRフェーズ3基金事業において約5億円の採択を受けたことが発表されました。これは、同社が持つ独自の発酵技術を活用し、未利用資源の再生と循環を目指す大規模な実証事業の一環です。
SBIR制度とは?
SBIR(Small Business Innovation Research)制度は、特にスタートアップの技術を社会に実装するための支援を行っています。この制度のフェーズ3では、実際の商業化を見越した技術の検証と実証を目的としています。ファーメンステーションはこの制度を利用し、「未利用バイオマス発酵技術を活用したアップサイクルグリーンフード素材の量産」のテーマで採択されました。
未利用バイオマスのアップサイクル技術
昨今、食品ロスや農産物の残さといった未利用バイオマスの問題は、持続可能な未来を目指すうえで重要な課題とされています。ファーメンステーションは、これらの未利用資源を高付加価値の機能性バイオ素材へと変換する革新的な発酵技術を開発しています。
具体的には、多様な微生物を活用した高度な発酵プロセスを通じて、食品や化粧品に利用できる素材の開発を進めています。この技術を用いることで、捨てられる運命にあった資源を再利用し、新たな価値を提供することが可能となります。
研究開発チームの強化
今回の採択を受け、ファーメンステーションでは新たなメンバーの採用を行っています。特に、未利用バイオマス発酵技術に関する研究・開発、及び事業開発の分野でスキルを持つ人材を広く求めています。これにより、技術の高度化を進め、さらなる社会実装を促進することを目指しています。
ウェビナーの開催
さらに、発酵アップサイクル素材の最新情報を提供するウェビナーも計画されています。このセミナーでは、未利用バイオマスの発酵プロセスの設計や、事業化に向けた具体的なソリューションが紹介されます。特に、新たな素材開発を考えている方々には興味深い内容となるでしょう。
おすすめの方
- - 未利用バイオマスからの新素材開発を検討している方
- - 発酵技術に興味を持つ方
- - 具体的な適用事例を知りたい方
ウェビナー詳細
- - 日時: 2024年10月30日(水)12:10~12:50
- - スピーカー: 隠岐 勝幸
ファーメンステーションについて
ファーメンステーションは、「Fermenting a Renewable Society」の理念のもと、未利用資源の再生社会を実現することを目指しています。岩手県奥州市には自社工場を構え、開発から製造までの一貫したプロセスを提供しています。発酵技術を用いた産業共創に努め、地域の社会と環境に貢献する企業を目指しています。
また、ファーメンステーションはB Corp認証を取得しており、持続可能なビジネス運営を実践している企業の一つです。経済産業省からも「J-Startup」や「J-Startup Impact」に選定されており、今後の進展が期待されています。
興味を持たれた方は、ぜひファーメンステーションのウェブサイトを訪れて最新情報をご確認ください。未利用資源がどのように新たな価値となり、私たちの未来に役立つのか、その取り組みにぜひご注目ください。