三菱UFJキャピタル、LiLzに追加出資で製造業向けIoT・AIソリューションを拡大

三菱UFJキャピタルがリモート点検技術企業に投資

2023年10月、三菱UFJキャピタル株式会社が、製造業向けのリモート点検IoT・AIソリューションを提供するスタートアップ、LiLz株式会社に対して追加出資を実施したことが発表されました。この出資は、三菱UFJキャピタル9号投資事業有限責任組合のファンドから行われました。

LiLz株式会社とは？

LiLz株式会社は、AIとIoT技術を駆使し、設備点検の効率化を目指すスタートアップです。同社の提供する完全無線型のIoTカメラ「LiLz Cam」およびリモート点検専用のAIクラウドサービス「LiLz Gauge」は、現場での省力化と遠隔監視を実現しており、特に容易な導入が特徴です。電源工事が不要なレトロフィット型のソリューションを採用しているため、既存設備への導入が迅速に行え、保全業務の負担を軽減します。さらに、LiLzは国内マーケットに留まらず、海外進出も視野に入れた事業展開を行っています。

出資の背景

三菱UFJキャピタルがLiLzに目を向けたのは、同社の提供するリモート点検特化型AIクラウドサービス「LiLz Gauge」と「LiLzGuard」が高評価を受けているからです。特に、簡単に設置できるという特性から、急成長を続けているLiLz。加えて、音やにおいといった「五感」を活用した監視サービスの展開も進んでおり、未来の成長が期待されます。そうした背景から、追加出資を決定したとされています。

LiLzの将来性

LiLz社の技術が注目される理由には、リモート点検がもたらす効率性の向上だけでなく、労働力不足が深刻化する中でのニーズにも応えられる点が挙げられます。特に製造業では、設備の稼働状況を正確に把握することが、効率的な生産活動には不可欠です。LiLzの技術は、AIの学習能力を駆使し、リアルタイムでのデータ分析を可能にしています。

三菱UFJキャピタルの位置づけ

三菱UFJキャピタル株式会社は、1974年に設立され、ベンチャーキャピタル事業を展開する企業です。多種多様な業種に対する投資を行い、約930社のIPOを実現した実績があります。このようなバックグラウンドを持つ三菱UFJキャピタルがLiLz社に出資したことで、LiLzはさらなる成長のステップを踏むことが確実視されています。

結論

今回の追加出資により、LiLz株式会社は新しい技術革新を推進し、製造業におけるリモート点検の発展に寄与する可能性が高まります。今後もLiLz社の動向に注目が集まることでしょう。将来的には、国内外でのさらなるサービス拡大が期待されており、AI・IoT領域における新しいビジネスチャンスを生み出す重要な存在となるでしょう。