コセルゴが神経線維腫症1型患者に成人用法用量を承認!

コセルゴ、神経線維腫症1型患者に成人用法用量を承認



アレクシオンファーマ合同会社が、神経線維腫症1型(NF1)の患者さんに向けて、叢状神経線維腫(PN)の成人用法用量追加の承認を取得しました。これは国内初のものであり、治療の選択肢を大きく広げるものであると期待されています。

コセルゴの特徴


「コセルゴ」ことセルメチニブ硫酸塩は、NF1患者向けの薬剤として既に小児患者を対象に2022年に承認されていました。この度の承認は、成人患者にも対象を拡大しており、より多くの患者がこの治療を受けられる可能性が出てきたのです。

厚生労働省による承認は、国際共同第III相臨床試験「KOMET」の肯定的な結果に基いており、2025年の米国臨床腫瘍学会で発表されたデータが裏付けとなっています。この試験では、PNを持つNF1の成人患者に対し、コセルゴが十分な効果を示したとのことです。

NF1とその影響


NF1は希少な遺伝性疾患で、主に幼児期に診断されることが多く、進行するにつれて脳や神経に非悪性腫瘍の増殖が見られることがあります。成人患者には、痛みや機能不全、外見上の変形など、生活の質に多大な影響を及ぼす症状が抱えられています。

名古屋大学の西田佳弘教授は、「成人患者は痛みや身体的負担により、精神的にも消耗します。コセルゴの承認によって適切な治療の提供が可能になることは、非常に意義深い」と述べています。

アレクシオンファーマの取り組み


アレクシオンファーマの社長である濱村美砂子は、NF1の成人患者に対する具体的な治療選択肢が限られている現状に対し、「コセルゴ」の開発がこの問題を解決する一助となることを希望しています。この承認は、幅広い年代の患者が抱える治療のニーズに応える一歩と考えられています。

KOMET試験の詳細


KOMET試験は、症候性かつ手術不能なPNを持つNF1の成人患者を対象に行われ、145名が参加。患者はランダムにコセルゴまたはプラセボに割り当てられ、効果が評価されました。主要な評価指標としては、腫瘍の減少率や疼痛の改善が用いられ、安全性に関しても未報告の新たな兆候は見られていないとのことです。

コセルゴの今後


今後、コセルゴは国内での承認をもとに、成人患者への実施が進む予定です。他国での評価も進行中で、さらなる国際展開も見込まれています。希少疾病領域での新たな治療の選択肢が、実現することが期待されています。


このように、コセルゴの成人に対する適応が承認されたことは、神経線維腫症1型という疾患において大きな意義を持つものであり、今後の患者さんの治療に向けた希望となることでしょう。

会社情報

会社名
アレクシオンファーマ合同会社
住所
東京都港区芝浦3丁目1番1号田町ステーションタワーN
電話番号
03-3457-9550

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